2016年09月20日

【エチオピア】干ばつから今度は大雨で洪水


 エチオピアでは昨年から、30年来の大干ばつによって飲み水が手に入らなくなっただけではなく、作物の栽培も出来なくなっていました。また家畜も死んでしまい1,000万人が飢えに苦しむ状況が続いていました。JIFHは多くの皆様のご支援を得て、飢餓対策ニュース4月号でお知らせしましたようにFHエチオピアの協力のもとオロミヤ州で、3万人余の方々にトラックを使って水を供給する準備を始めていました。また新たに井戸を掘る地点も確定していました。ところがエルニーニョの影響で5月初めには一転して未曾有の大雨が降ったのです。

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 1年以上干上がっていた川からは水があふれ、干ばつで枯れ果てた畑が今度は大水に襲われました。長期間の干ばつによって固まった土地は大量の雨水を容易に吸収することができず、洪水によって多くの人々が行方不明になり100人以上が死亡、2万世帯が住居を失いました。干ばつで食料に事欠くだけではなく頼りの家畜も失った人々は、住居まで失うという更なる困難に直面しています。

新たに井戸2基を提供

 今やオロミヤ郡政府の要望に応えて飲み水をトラックで運ぶという支援の必要はなくなり、その代わりに求められているのは、降雨によって与えられた水を人々が利用できるようにすることです。このような状況の変化により皆様から頂いたご支援は、新たに掘った井戸2基と既存の井戸から汲み上げた水を人々に配布するための給水所の建設、また川や池の水を汲み上げるための設備(発電機、ポンプ、機械を設置する小屋など)に用いられています。また井戸ではなく川や池の水を利用する人々のために、水を消毒する薬剤あるいは水のフィルターも提供し、地域の人々には給水所の管理や水の衛生についての3日間のトレーニングを行いました。この支援で3万人の方々が恩恵を受けることができます。

 食糧配布は少なくとも9月まで続けられる予定ですが、干ばつに見舞われた地域の人たちが農業を再開するためには、作物の種が必要となります。FHエチオピアでは、今十分に種まきをしなければ食糧難が来年も続くことになるので、国連諸機関と協力してアムハラ郡およびゴンダールで穀物の種の配布を始め、人々が自立できるように支援をしています。

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エチオピア緊急援助募金集計
9,957,902円(7月末現在)
ご協力ありがとうございました
※なお募金の受付は終了しています

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