2012年11月09日
【カンボジア】地域ボランティアの導入により生活改善
当機構のチャイルドサポーター(世界里親会)は、通学が困難な状況にある子どもたちが学校に行けるように支援しています。そのうちカンボジアでは、2012年9月現在8つの村に住む370名の子どもたちを、日本のチャイルド・サポーター(里親さん)が里子として支援をしています。この8つの村には、およそ4,200人が暮らしていて、学齢期の子どもは1,200人いますので、支援を受けているのはそのうちの3分の1足らずの子どもであることがわかります。
私たちは村の子どもたち全員を里子にすることはできません。それは人々の依存心を生むことになるからです。では村の子どもたち全員が通学できるようになるにはどうすれば良いでしょうか?それは保護者自身の意識が変わること、また経済的にも改善できるように私たちがお手伝いすることです。
子どもを退学させない
例えばこの地域では、食事が炭水化物に偏っているために子どもたちの栄養状態が悪く、また汚れた水を飲むことで病気になりがちでした。また子どもを農閑期にしか通学させない親も多く、授業についていけなくなった子どもが退学してしまうケースも多々ありました。
そこでカンボジア世界里親会では、まず村にいる指導者たちを「地域開発委員」に定め、彼らに「地域ボランティア」を選んでもらいました。地域ボランティアには、誠実な人柄、教える能力、人のために時間を割くことが求められます。1人の地域ボランティアが、通常4~5家庭を受け持って、主に農業と健康維持の面を指導していきます。
家庭菜園による相乗効果
まず、世界里親会スタッフが地域開発委員と地域ボランティアに対して、村の開発に必要な訓練を行います。栄養を改善するための菜園の作り方や水を沸かして飲むことの大切さなど、ボランティアは教わったことを自ら実践し、その成果を実感した上で担当している家庭にその内容を伝えます。ボランティアの活躍によって、村のおよそ75%の家庭が家庭菜園作りを始め、その収穫を日々の食事に取り入れることで栄養の偏りを改善すると共に、余剰分を売って収益を上げられるようになりました。
また、学校を休みがちな子どもの家庭をボランティアが訪問して、両親や子どもたちに教育の大切さを話して励ました結果、多くの子どもたちが学校に行くようになって、子どもたちの成績も向上しました。
【写真:家庭で起る実際の問題を再現し、どうすれば問題を解決できるかを考えるためにロールプレーをするボランティア】
自立を励ますために
2007年から始まったカンボジア世界里親会は、これから数年かけて村の人々の中からリーダーとなる人財を育成し、それまで村には存在しなかったボランティアという仕組みの意味や働きを定着させていきたいと願っています。このことを通して人々が自立への歩みをさらに進めることができるよう、これからも皆様の応援をお願いいたします。
※里親を募集しています
世界里親会では、現在、ケニアとボリビアの子どもたちをご支援くださるチャイルド・サポーターを募集しています。子どもたちが学ぶことができ、将来への希望を持つことができるように、応援をお願いします。支援のお申込みやお問合せは、大阪事務所世界里親会まで、ご連絡ください。
大阪事務所・世界里親会
TEL:072‐920‐2225(吉本・山田)
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