2012年08月01日
【フィリピン】子どもたちの夢を乗せて快走中
いつもフィリピン、ミンドロ島、サンアンドレス村のためにお祈りとご支援を心から感謝致します。活動を始めて4年が過ぎました。 サンアンドレス村の持続可能な開発プログラムの一環として、子どもたちの教育をどう支援するかというところから始まった、スクールバスプログラムへの支援は、第一期目が終わりました。スクールバスのプログラムを3年間支援して下さり、本当にありがとうございました。村にはハイスクール(小学校6年の後の4年、日本の中学校に当たります)がなく、ジプニー(小型乗り合いバス)で片道3時間かかる町の学校に行くには、寮や親戚の家にお世話になるか、また進学をあきらめるしかありませんでした。
サンアンドレスで活動する中で、二つ向こうの村(約10km)にハイスクールがある事がわかり、スタッフが「ジプニーを出してくれたら運賃、払うのに」という保護者の声と「運賃を払ってくれたら、ジプニーを出すのに」という声を聞き上げて、このプログラムが始まりました。当初、1台の予定が、親元を離れて町の学校に行っていた子どもたちも村に帰って来て、なんとジプニー2台、約60名がこのプログラムで通学を始めました。そして村に平日でも若者たちを見かけるようになりました。2009年にプログラムが始まって、今年の卒業生は3年間村の仲間たちと同じジプニーで通学し、友情も芽生えたようです。参加者の中にはハイスクールに進学するのを断念していた子どもや、復学した子どもたちもいました。
村人による自主運営に
プログラムの支援は3年の計画で、当初は経費の75%、2年目は50%、3年目は30%を支援、今年の6月からは保護者たちだけで運営する事になっています。今までは予算を立てる事もなかった委員会が年間予算を立て、またグループを県に登録する準備を始めました。住民の自主的な活動に対しての行政の経済的な支援があるからです。集まって何かをする、ということが難しいこの村で新しい動きが始まりました。
感謝の手紙の中で「志をもつようになった」「わたしも人を助ける人になりたい」「貧しさの中から立ち上がることができることがわかった」と書かれていたことは私たちにとって大きな喜びでした。なぜなら開発は考え方、世界観が変わる事から始まるからです。子どもたちが夢をもってこの村を変えていってくれることを期待しています。
村では保護者たちが自分で子どもたちの学費を手に入れる事ができるよう、収入改善プログラムや指導者要請プログラム、少数民族支援が引き続きもたれます。ハイスクールの子どもたちに対しては、経済的に苦しい家庭で学習意欲のある子どもたちを支える支援を、この6月から始める予定です。神様からいただいた知恵と与えられた資源を用いて保護者たちが立ち上がり、子どもたちが「お父さん、お母さん、学校に行かせてくれてありがとう!」と言える日が来るようにと願っています。引き続きお祈りとご支援をよろしくお願い致します。ビジョンを持つとき、道は開けてくると確信しています。
(フィリピン駐在員・酒井慶子)
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