ハンガーゼロ アフリカ」とは

【大阪事務所】

2020年04月16日

【ハンガーゼロスタッフ】コロナが気づかせてくれたこと

スタッフ:【大阪事務所】のブログを見る

 未知のウイルスによっていま世界の時が緊急停止しているかのようです。悲しいことに生きる時を突然失われた方々がたくさんおいでになります。いまも命の戦いが続いています。最愛の人を看取ることもできなかった家族の悲しみはどれほど深いことでしょう。・・その一方で、時を停止できない方もおいでになります。とくに全ての医療関係者や子どもの見守り、高齢者、障がい者福祉に携わる方には止まることのない時が大きな負荷となっています。献身的に使命を果たされていることにただただ頭が下がります。又欠かせない食品や生活必需品の供給を続けてくださる企業や町の中小規模事業者、コンビニエンスストアの人々にも感謝します。みなさんのおかげで命が支えられ、社会的な大パニックから守られています。他にも私たちを支えて続けてくださっておられる方々がたくさんおられます。

 昨日の経済紙の1面に哲学者東浩紀氏が寄稿された「コロナと世界」というコラム記事がありました。その一部を引用します。「移動して直接集まる自由が保障されていれば人は何にも頼らず自力で他人とコミュニケーションができる。人間の歴史の中で育ててきた数ある自由のうち最も根底的なものといえる。移動や集会が制限されている今だからこそ、コロナ後を見据えて、人が集まることの価値を説く理論武装をすべきだ。通信の自由がいくら進んでも、集会の自由の替わりにはならない」
「人の心にはこの経験がトラウマように残る」「テクノロジーに依存しすぎると、そのプラットフォーマー(運営者)に安易に操作されることになりかねない」
 コロナウイルスが一時的にせよ私たちの「集まる自由」を奪ったことで、回復後にも人々の意識や社会のあり方に何らかの影響を与え続けるという哲学者の見識は心に留めておくべきことだと感じました。 

 私たちハンガーゼロでは緊急事態宣言発令の翌日から、団体として初のテレワークを東京・大阪・愛知の各事務所で実施(最小人員の沖縄は除く)しました。いまは出勤人数を最小限に絞って残りは在宅で業務をカバーしています。もちろんテレワークではできない業務もあります。私にとってもテレワーク体験はまだ何とも言えないのが正直な感想です。自宅の静かな環境で集中できると感じる業務もありますが、共に働けないことの不便や非効率があることも確認したからです。
テレワークPC.jpg パーソナル総合研究所が3月中旬に正社員を対象に実施した調査では「現在の会社で初めて在宅勤務をした」割合は47.8%にのぼった、とのことです。(前述の経済紙)(※但し報道などによると人員が少ない中小事業者では割合はよくて2、3割程度までのようです)今回多くの人々がテレワークでの働き方にシフトされたことは、ある意味で大きな社会実験になったのではないでしょうか。企業によっては成果を見極めて本格的にテレワーク導入を検討するところも出てくるでしょう。ネット配信により自宅で学習した子どもたちや教師たちにも何らかの意識の変化が生まれたと思います。集まらなくても働ける、学べる、交流できるという新しい社会の扉をコロナウイルスが無理やりこじ開けたかもしれません。そして実用期を迎えた次世代通信規格5Gが新しい社会インフラを後押しすることになるのでしょう。しかしデジタル技術がどれだけ進展しても、人が集まり、互いに愛し合うことがなければ、共生社会を維持することは難しいのではないでしょうか。人は愛し合うことがなければ人も社会も成熟できないと思うからです。

CS.jpg  ハンガーゼロは、気候変動による大規模干ばつや災害・紛争時などの緊急時を除いて、与える支援から、そこで暮らす人々が主体となって自立していくことを励ます支援にシフトチェンジしています。そのために、地域の人々が様々な垣根を超えて「集まる」ことを奨励し、地道な自立への歩みをサポートしています。その中で互いに愛し合うコミュニティが形成されていくとき、貧困からの脱却への道が開いていくことを期待
するからです。それがやがて持続可能な社会に成熟していけば、外からの支援は必要なくなります。 

 コロナウイルスの影響が続く中で、これからも様々な困難に直面していかなければなりません。失われた経済的損失はすでにリーマンショックの時の数倍にもなるとの専門家の予測も出てきています。かつて経験したことのないような大恐慌が私たちの暮らしを脅かすかもしれません。しかしコロナが終息さえすれば、V字回復できると意気込む政治家、経営者、経済アナリストたちもいます。私もそうあって欲しいと願うのですが、その回復の過程で効率化のもとに「集まる」ことの意義が軽んじられたり、互いに顔を合わせて愛し合う機会が喪失していくなら、いろいろな影響が広がるのではと考えてしまいます。もし社会が急激なデジタル化の大波にのみこまれていくなら、必ずその中で取り残される人々が出てくるのではないかと危惧す
るのです。新しい格差も生まれていきます。

WFDhunger zero.jpg ハンガーゼロは支援者の皆様と共に「集まる」ことを大切にしてきました。これからも世界の貧困と飢餓問題の解決、子どもたちの健全な成長に取り組み続けます。そのため支援者の皆さんと世界食料デーやチャリティに一緒に集まって、世界の現状を知り、解決を考え「わたしから始める」ことを広げていきます。その中で開発途上国の現場でも私たちの社会においても、互いに愛し合うハンガーゼロ(飢餓のない世界)が実現していくことを目指しています。
 いまはみんなで自粛することが最善ですが、やがてコロナが終息したらまた互いに手を取り合って、愛の輪を広げていきましょう。この未曾有の試練の中で皆様にも多くの痛みや苦労が続くことと思います。だからいまこの時こそ、愛し合うことや集まることの大切さを再確認して忍耐を続け、互いに助け合いながら、この試練に立ち向かっていきましょう。貧困と飢餓に
苦しむ人々、また子どもたちやその家族、地域を支えて、ハン
ガーゼロとともにある支援者の皆様に心より感謝をいたします。
(ハンガーゼロ広報)

      「また、互いに勧め合って、愛と善行を促すように注意し合おうではありませんか。」(聖書)

「緊急救援募金」を始めました。コロナウイルス感染の影響下にある人々を支援します。 募金はこちらから
OSAKAhunger zero.jpg

活動ブログ スタッフ一覧

月別表示


支援企業