2016年08月02日

【ラテンアメリカの人々とともに(6)】悲しい出来事を繰り返さないために


 去る2016年4月、ボリビアで世界里親会を通して支援していた13歳の里子・ダビッド君が病気で亡くなるという悲しい出来事がありました。

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 彼の村はアンデスの標高約3,300mの高地アサワニ地域にあり、古くからの迷信や土着信仰、男尊女卑(マチズモ)などが 根強く残っている地域です。彼は今年1月ごろから頭痛がして食欲が落ちてきていましたが、新学期が始まった2月はまだ元気にサッカーをしていました。しかし3月に入ると腹痛を訴え、発熱もするようになったのでしばらく学校を休むことになりました。

 田舎、特に僻地(へきち)に住む多くの人々は、未だに薬草以外の薬や医者を信用していません。そして彼の両親も例外ではなく、アンデスの土着信仰や迷信・言い伝えを信じていて、症状が悪化し食欲が無くなり両脚も腫れあがってきた息子を医者に連れて行かずに呪術師に解決を求めたのです。


息子が悪霊に取り憑かれた!

 FHボリビアの地域担当スタッフは幾度も彼の家を訪問してダビッド君を励まし、祈り、両親に彼を医者に診せるように、又せめて薬だけでも処方してもらって飲ませるようにと強く勧めました。しかし両親は説得に耳を傾けず断固として拒否したのです。

 そして「息子はこの1月に牛の放牧に行った際、ある洞窟で一夜を過ごした。その時に悪霊にとりつかれて病気にかかったのだ。あんな場所で眠ったからだ。薬や医者など何の役にたつものか!」と言い、あくまで悪霊が原因だと考えて呪術師を呼んで祈祷してもらう方法を選んだのです。

 ダビッド君はどんなに痛く、苦しかった事か!助かったかもしれない尊いいのち。本当に心が痛みます。元気にまた大好きなサッカーを楽しむ彼の姿を見たかった...。彼は村にある小さなキリスト教会へ通うクリスチャンでした。今は痛みもなく神様のみもとで安らかに憩っていると私は信じています。

 現地スタッフや世界里親会の働きを通して神様が働きかけてくださり、地域の方々の霊・こころの目が開かれ、価値観が変革され、ボリビアでまた世界でこのような悲しい出来事が繰り返されないように、子どもたちが一切の悪しきものから守られて健やかに育っていくことができるように、心から祈らずにはおられません(ボリビア駐在:小西小百合)

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