2015年07月22日

【ラテンアメリカの人々とともに(2)】絶えない女性への暴力


 中米・グァテマラ女性会 (注1) は、2013年度に国内で一日当たり9人の女性が殺害されたとの統計を発表し、その数は増加の一途をたどっているという報道がありました。

 ボリビア政府は2013年5月に女性の権利を保障・促進する法律、"暴力から解放された人生" (注2) を制定し大規模なキャンペーンを開始しましたが、それにもかかわらず同年7月から2014年1月の7ヵ月間に21,000件の女性に対する暴力事件が報告され、女性に対する暴力・虐待・殺害の割合は減少するどころか10%も増加しています。

絶えない女性への暴力

 私が以前4年以上住んでいたキヤコヨ地域でも頻繁に女性へのレイプや殺人事件が起こっており、気を許せる地域など無い状態です。それは男尊女卑(マチズモ)の考えと社会構造が今も殆ど変わっていないためで、それゆえに男性が妻や子ども、娘たちを残酷なまでの家庭内暴力で日々虐待し死に至らせることも日常茶飯事として起こり、また家庭内外を問わず男性から女性への精神的・性的虐待、暴力、殺人などが横行しているからなのです。

 男性も女性も、神様の目には誰もが等しく尊い存在であり、いたわり合い愛し合うべきだということを真の意味で知り、日々そのように生きていくことが今まさに求められているのだと強く感じています。

 現在FHボリビアでは、各支援地域において毎年"ファミリーミーティング"を開催しています。これは地域の夫婦が対象で子どもも参加でき、そこで神様が定められた正しい夫婦関係やコミュニケーション促進の学び、そして"カップルゲーム"などを通してお互いが言葉と態度で相手に思いやりと感謝を表し、また共に楽しんで夫婦の絆を深めるというものです。ボリビアの男性はなかなか自分の妻に対して感謝の表現をしないものですが、昨年は参加者全員の前で夫たちが妻たちに対して一輪の花を贈り、キスと抱擁をして感謝の言葉を述べるシーンがありました。ある男性は"こういうことをしたのは初めてだ!"と言い、お互いに照れながらも楽しく、また有意義な学びの時を過ごしました。

 現状の世界を見る時に問題が大きすぎて自分には何もできないと感じる時がありますが、私たちはまず自分の目の前にいる一人、一組の夫婦、一つの地域の人々に関わることから始めることができるのだと考えています。そしてラテンアメリカの男性たちの心の目が開かれて、貧しさの中でも女性や子どもを愛し隣人を大切にしていく社会が実現するように願っています。(ボリビア多民族国駐在:小西小百合)

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「夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということをわきま
えて妻とともに生活し、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。」聖書

(注1)Grupo de Guatemalateca de Mujeres
(注2)"Ley Integral para garantizar a las
mujeres una Vida Libre de Violencia"

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