2015年04月22日

【フィリピン】タワービル地域を支え続けたFHフィリピン


 2015年2月26日~3月9日に西南学院大学が主催するフィリピン海外ボランティアワークキャンプが実施されました。キャンプに同行した吉田から以下レポートです。

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 マニラから車を北へ走らせ3時間のところにブラカン州タワービル地域はあります。ここは人口約4万人のうちマニラから移住してきた人が1万人ほどいます。この人たちはもともと地方から職をもとめてマニラに移り住み、土地の権利をもたない不法占拠住民として生活を送っていました。ところが9年前のマニラでのインフラ整備(電車開通)の際に、住んでいた場所が強制退去の対象となり、このタワービル地域に移らざるをえなくなりました。その結果、もともと住んでいた人たちとの間でトラブルが増え、地域の失業率も上がって治安が悪化、若者や大人の間では違法薬物の乱用が問題となりました。

 また仕事がない人々はマニラへ泊まり込みで出稼ぎに出る家庭が多くなり、子どもたちは親と会えるのが週に1回、あるいは月に1回という家庭もあります。普段親がいない世帯では祖父や祖母、親戚が子どもたちの面倒をみていますが、学校へ行かなくなったり、違法薬物に手を出したりしてしまうケースも出てきました。

 フィリピン飢餓対策機構(FHフィリピン)はタワービルで11年間活動を継続してきました。11年前はこの地域に学校が1つもなく、子どもたちは隣の街まで通う必要があり、通学費が家計の大きな負担となっていました。そのため親が子どもを学校へ行かせないこともあったのです。

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 FHフィリピンは地元政府や地域教会、各家庭に働きかけ、子どもたちがこの地域の未来であり、希望であることを伝え、教育の必要性を訴えてきました。子どもたちを学校に送り出せるように親の生活改善のために職業訓練や貯蓄プログラムを実施し、同時に新しい知識や技術を教えるだけでなく、得たお金を何に使うかという価値観の変革を促すセミナーを行ってきました。現在ではタワービル地域に小学校が2つ、高校も2つ建設され、子どもたちが歩いて行ける距離にあります。

西南学院6度目の訪問

 2015年2月26日〜3月9日まで、このタワービル地域で福岡市の西南学院大学が主催するボランティアワークキャンプが行われました。この地域でのキャンプは6回目となります。学生15名と教員2名、JIFHスタッフ1名を含む総勢18名のチームでタワービル高校のコンピュータ教室の建設と地元教会の修繕作業をお手伝いさせていただきました。

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 キャンプ期間中はタワービルの子どもから大人まで地域全体で、私たち日本チームを迎え入れて下さいました。特に地元出身の青年たちがボランティアとして、私たちの身の回りのお世話をしてくださいました。彼らの中には、過去に訪問した西南チームのメンバーのことをはっきり覚えていて、嬉しそうに話してくれる青年がいました。彼らの奉仕する姿は本当に喜びに満ちていました。

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青年ルイスの夢

 その中の一人、ルイスという高校生は、コミュニティを愛し、地域の子どもたちをいつも気にかけている青年です。彼は、日本の大学生とフィリピンの子どもたちとが思いっきり遊んでいる時も子どもたちを優しく見守り、事故や怪我が起きないように常に注意を払っていました。彼は将来の夢について次のように話してくれました。

「僕の夢はこのタワービルで牧師になること。FHフィリピンが僕たちに教えてくれた希望のメッセージを次の世代の子どもたちにも伝えたい」

 長年にわたってFHフィリピンや西南学院の学生を通して蒔かれた愛の種は、子どもたちの心にしっかりと根ざしていました。2016年5月をもってFHのタワービル地域における活動は終了しますが、この子どもたちの成長によって地域の未来は希望に満ちたものとなることでしょう。(報告:吉田知基)


【Youtube動画:青年ルイスの家を訪問


≪西南学院大学生のワンボイス≫

初めて自分が好きになれた

 今まで自分の事が嫌いで仕方ありませんでした。しかし、このキャンプを通じて、村の子どもたちや青年たちと毎日一緒に笑い合い、助け合う中で、自分は生きていていいんだと素直に思うことができました。これまでの人生で初めて、自分のことが好きになれました。(蓑原 匠)


どんな人にも愛をもって

 フィリピンの人たちから学んだこと、それは、どんな人にも愛をもって接していくことです。また日本で生活する中で、すべての事に感謝し、周りの人たちを助け、積極的にボランティア活動にも参加していきたいと思います。(橋口 うらら)


人への思いやりを学んだ

 家庭訪問でお世話をしてくださっているお母さんの住んでいる家を見ました。厳しい環境の中で生活をしているにも
関わらず、私たちに愛をもって迎え入れもてなしてくださいました。思いやりについて本当に考えさせられました。(吉村 健汰)


出発点に立ち返りました 

 大学では経済を勉強していますが、単位がとれればいいという適当な気持ちで取り組んでいました。しかし、貧困の現場を目の当たりにしたことで、もともとなぜ経済を専攻したのかを思い出すことができました。企業が利益を生みながらいかにして社会貢献をしていくことができるのかをテーマに、これから大学での勉強を真剣に取り組んでいきたいです。(福島 彩加)


【Youtube動画:西南学院大学ワークキャンプ2015春


 2015年7月末から8月にかけて、フィリピン、ボリビアにおいてトレーニングキャンプ、ボランティアワークキャンプを実施いたします。以下リンクで、開催日程や費用についてお知らせしております。ぜひ興味のある方はチェック!

オススメ記事:海外ワークキャンプ参加者募集(2015年夏)

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