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NewsLetter巻頭言

2017年10月01日

飢餓人口"減少から増加"の衝撃

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 2017年9月、ショッキングなニュースが世界を駆け巡り ました。ここ10年来、着実に減少してきた世界の飢餓人 口が一転、増加していることが分かったのです。これまで JIFHでも世界で飢餓状態にある人は7億9,500万人とお伝 えしてきましたが、最新の調査では2,000万人増加し8億 1,500万人になったというのです。(国連「世界の食料安全 保障と栄養の現状 2017」より)

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【写真:ボリビア・サマーキャンプ参加者】

 しかもこのニュースで一番ショックだったのは飢餓人口 増加の主な原因が、自然災害や気候変動でなく「武力紛争 拡大によるもの」という事実でした。つまり人災によって 飢餓人口が増えているのです。事実、私たちが小学校での 給食支援を続けている南スーダンで、内戦が激化した今年 前半に飢饉が発生しました。またこの機関誌で農村開発の 様子を紹介しているコンゴ民主共和国東部のプエトでも、 つい先月、内戦による戦闘が村の数十キロ先まで近づき、 このままではまた農場を捨てて元の国内避難民に戻らな ければならないかもしれないという、悲痛な連絡が入りま した。紛争による飢饉発生のリスクは確かに以前に増して 高まっているのです。日本の近隣でもミサイルや核実験の ニュースを聞くにつけ、紛争による飢餓は遠い国のことではない身近に差し迫った危機と言えるのではないでしょうか。

 日本の家庭で捨てられている食べもの(年間約822万ト ン)を世界の食料支援(年間約400万トン)に回したなら、 それだけで今すぐにも世界の飢餓を終わらせることができ るという試算があります。もちろんそこには解決しなけれ ばならない多くの現実的課題がありますが、飢餓を押し広 げているのが私たちの「エゴと争い」なら、それを解決へ 導くのも私たちの「熱意と決心」です。そしてそれはすべて 「わたし」から始まるのです。飢餓についてもっと知るこ と、もっと人々に伝えること、そしてもっと平和を求めるこ とで飢餓を食い止めねばなりません。

 国連が定める「世界食料デー(10/16)」にちなみ今年も 日本各地で「食」について考えるイベントが開催されます。 日本国際飢餓対策機構が共催または協力する「世界食料 デー大会」も、今年は全国27ヵ所で開催されます。ぜひこれ らのイベントに参加して下さい。来年はご一緒にあなたの 街でも食料デー大会を開いてみませんか? また、あなたの ご家庭で具体的に何かを始めることもできます。

 この地球大の課題を解決するのに必要なのは「あなた」 の第一歩なのです。

日本国際飢餓対策機構 総主事 近藤高史
(10月号巻頭言No.327)

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