2017年10月02日

【九州北部豪雨】被災者支援活動レポート※募金受付終了


 九州北部を襲った豪雨に際し、皆様のご支援とお祈りを感謝します。当機構は直 後の7月上旬から現地に緊急支援チームスタッフを派遣、九州キリスト災害支援 センター(九キ災)の活動に協力してきました。九キ災は、大分県日田市にベースキャ ンプを置き、国内外から来られたボランティアさんが、酷暑の中で特に被害の大き かった福岡県朝倉市などで活動を続けてくださいました。

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 全体的な復興にはまだ 時間が必要です。被害を受けた方々が少しでも前に踏み出すことができるように 願っています。(記事は8月末に現地で取材したのものです)

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九州キリスト災害支援センター
日田ベース ディレクター
戸田潤氏

Q 熊本は地震災害、九州北部は土 砂災害でしたが、ボランティア支援のあり方で違いはありますか?

 地震の時は1軒1軒のニーズに 応えますが、土砂災害の場合は、 被災地区の全体を見据えての対応 が求められます。そのために、地 区を統括する区長さんとしっかり とコミュ二ケーションをとって地 元との信頼関係を築きつつ、活動 を進めていくことが大切だと思い ます。

Q 酷暑の中、気をつけたことは?

「泥出しは=力作業」と言える重労働です。しかも一軒当たり の作業時間が長く、最初1週間で終わると思ったところが実際は1ヵ月位を要する場合もあります。 泥出しは単純作業ですから、人員に余裕があれば一度に大人数を 投入するのも効果的です。今回は 熱中症対策として水分や塩分の 補給、短いサイクルで休憩を入れる (20分作業し、10分休憩)などの 作業ルールを徹底しました。その甲斐もあって倒れるボランティア はほとんど出ませんでした。

徹底して仕えること

Q ボランティアさんに働いていただく上で大切にされたことは?

 無償奉仕できてくださる皆さん に怪我をさせないように努めまし た。それとともにボランティアさん にも地域への配慮をお願いしまし た。「自分たちはボランティアに来 ている」という高揚感から態度が 横柄になったり、宿泊 所で騒ぐなどの問題 行動が生まれる場合 があります。そうなる と地域と人々の暮らし をじゃますることにな るので、徹底して仕え ることをお願いしまし た。また、ボランティア 同士が互いに助け合うことも大切なポイントです。ボラン ティア同士が汗を流しながら助け 合っている姿は、立ち上がろうとす る住民の心にも良い影響を与え、 安心や信頼にもつながります。

Q 当機構との協力で感じたことは?

 JIFHは昨年の熊本の時もそう でしたが、一緒に活動するときに 「JIFHカラー」のようなものを押 し付けずに現場にスムーズに入っ てくださいます。それだけでなく、 現場や拠点の対応でそれぞれに現 場経験が豊富なスタッフを送ってくださったので、活動初期の混沌と した段階でも柔軟に対応してもら えて心強く思いました。拠点で一 番苦労するのはボランティアの宿 泊管理などですが、それを担当し ている私の妻にとってもJIFHのスタッフの存在は大きな助けでした。(戸田潤氏)

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緊急募金報告:1,805,731円(8月末)
皆さまのご協力感謝申し上げます。
当機構の「九州豪雨」募金受付は9月末で終了いたしました。

支援につきましては、九州キリスト災害支援センターへ
http://kyusyuchristdrc.wixsite.com/kumamoto


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九州キリスト災害支援センター
ディレクター 竹崎光則氏    
   
活動が認められて地区の「公民館」を臨時宿泊所に
〜水害被災者に応える短期型の支援モデルを〜

 ベースキャンプでのディレクターの役割はいわば最終責任者です。具体的には 作業のコーディネート、ボランティアが 安心して活動できるための調整役です。

 8月末にこれまでで最大の60名もの ボランティアが国内外から来てくださる ことになり、この受け入れをチームで協議しました。この方々の臨時宿泊所として活動地の朝倉市杷木の林田地区の公民館(他1ヵ所)を借用するアイデアが出たので、思い切って地区の代表者に打診しました。

 すると思いかけず「いいですよ」と即答をもらいました。それを聞いて「地域の人たちにこれまでの活動が認めていただいている」と思うことができ ました。公民館は地域の人々にとってと ても大切な場所です。そこを外から入っ てきた私たちに無償で提供してもらえた のは特別なことだと思います。

 杷木地区での活動は9月末をめどに終 了を考えています。とい言いますのも地 震の時と違い水害の場合「とにかく早く終わらせたい、元どおりの生活に戻りた い」という気持ちがすごく強いのです。 ですから今回は3ヵ月位を目安にして、 一つの「短期型の支援モデル」を作りた いと考えました。

 5年前の水害の時は何もできず心残りがありましたので今回は、「やらないといかん」という気持ちでこの支援活動に取り組みました。JIFHの応援はものすごく助かって嬉しいです。九キ災を通じて JIFHだけではなく、いろいろな支援団体 と一緒に活動できることもとても麗しいことだと思います。(竹崎光則氏)

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