2017年07月08日
【ハンガーゼロ活動報告】ケニア遊牧民への支援
当機構のアフリカのパートナーFHIケニアと取り組んでいる遊牧民の子どもを預かる学校寮の支援を報告します。
JIFHのアフリカのパートナー団体の一つである国際飢餓対策機構(FH)ケニアは、ケニア北部マルサビットカウンティの村々で活動しています。その中の一つアンブロ村は、遊牧民が家畜に水を飲ませるために集まってくる牧草地でしたが、次第に人が定住するようになり、今では240世帯1,500人の人々が暮らしています。
アンブロ村から5㎞のところに、12年前にケニア政府が掘った井戸から引いてきた給水所があります。この村の東側はソマリアとの国境に接しているため、時折ソマリア人の遊牧民が水を求めて家畜をつれてやって来ます。このことから2つの村の間で交易も始まりました。今では保健施設や小学校もでき、126人の生徒が勉強しています。
遊牧民の子どもたちの課題
しかしアンブロ村の住民は家畜の飼育で生計を立てていますので、ほとんどの人が3月から10月までの乾季には、家畜を連れて牧草地を求める旅に出ます。その際子どもだけをうちに残していく訳にはいかず、やむなく連れて行く人たちも多くいます。アンブロ村から60㎞ほど離れた2つの村には3年生までの寺子屋施設しかありません。どちらの境遇の子どもたちも学校には通い続けることができず、中途退学してしまっていました。そこで、村のコミュニティ変革委員会とFHケニアの現場スタッフが話し合い、学校寮の建設を村の最優先課題にすることを決めました。
FHケニアはアンブロ村があるソロロ地区全域で、最も危機的な状況にある子ども・女性・高齢者が極貧の状態から抜け出すことを目標にして活動しています。貧困から抜け出すためには、5~17歳の子どもたちが就学し継続して学校に行く必要があります。アンブロ村の小学校に学校寮ができれば、この目標に大きく近づくことになります。
支援でフェンスやトイレを設置
ケニアで小学校の寮を建てるには、5つの条件があります。重要度の高い順に、①トイレやフェンスなど設備の整った宿泊施設 ②キッチン ③食堂 ④照明 ⑤水源 となっています。FHケニアは、コミュニティ変革委員会と話し合いを重ね、地域の子どもたちを支援している米国の資金を基に学校寮の建設に着手しました。最重要項目の一つであるトイレとフェンスの整備は、JIFHを通して日本のハンガーゼロサポーターの皆さんからご支援を頂きました。宿泊施設とフェンスはほぼ完成しています。しかし公衆衛生局がトイレとして認可した場所の地盤がとても固いことがわかりました。そこで敷地内に別の場所を探して認可の取りなおしをし、4月末に認可が下りて、ようやくトイレ建設が始まりました。まもなくこの学校寮に子どもたちの笑い声が響くことでしょう。皆様のご協力を感謝します。
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