2016年11月14日

【ボリビア】継続支援によって子どもたちと地域が変わる


 ボリビア駐在の小西小百合スタッフは2006年11月に派遣され、チャイルドサポーター(世界里親会)の現地コーディネーター、また人づくりコーディネーターとして活動しています。今年の世界食料デーの現地報告者として一時帰国し、支援地の現状を様々なところで報告させていただきました。以下、インタビュー記事を掲載させていただきます。

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【写真:今年の世界食料デー大会で報告する小西小百合】

Q.去年は「こんなところに日本人」というテレビ番組で、ボリビアの小西さんの様子が全国に放映されましたが、反響はどうでしたか

 友人や知人は、「感動した、いい働きをしているね」と言ってくれました。家族や親戚には私の活動への理解が深まる機会になったようです。また教会など、支援者の方々からは、「食料デーやニュースレターなどで報告を受けていたが、現地の様子や活動の過酷さが映像から良く分かり、さらに祈って支えていきます」との声を頂いて感謝でした。

Q.ボリビアで10年間活動してきた中で教えられたこと、また大切にしていることは

 今は世界里親会のアドバイザーをしていますが、その前は地域スタッフとして月のうち20日間は、ボリビアのスタッフと高地で共同生活しながら働いていました。24時間一緒に生活していると、お互いにしんどいことや意見の違いもでてきます。その中で互いの違いを理解して尊重しあうことを教えられました。その経験が今の私の役割にとても役立っていると思います。現地の人と共に生活することで、その地域の人々にどのような困難や苦しみ、喜びがあるかが分かり、どのような協力が必要なのかを知ることができたと思います。

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【写真:高地では男尊女卑などの因習が根強く残っている】

1日2食以下での暮らし

Q.ボリビア支援地の子どもたちの現状は

 私たちは、南米大陸の最貧困国ボリビアの中でも最も貧しく困難の中にいる人たちを支援しています。現金収入がないので親が出稼ぎに行き、学校へ行けなくなる子どもが多い地域です。また1日に3食食べられる人は限られていて、多くの家庭が1食か2食、それも夕食はスープだけという状態です。国は最低賃金を1ヶ月260ドル(約2万7千円)と定めていますが、町
に出て日雇い労働や物売りをしても、その金額に届かない人も多いのが現状です。

 また男尊女卑で女に教育は不要という考えがありますし、薬草以外の薬や医者を信用しない地域でもあります。従って病気になった時の薬代などもサポートしていますが、以前ニュースレターでお伝えしたダビッド君のように、親が呪術を頼りにして、頑として医者に連れて行かないことで命を失ってしまう例もあります。私たちは支援と共に、地域の人たちの価値観が変革されて子どもたちが学校に行くことができ、将来に希望を持って生きていけるよう励ましています。

Q 今年の食料デー大会で伝えたいことは

 地域の現状と世界里親会の活動内容をお話すると同時に、「継続支援で子どもが変わる」ことをお伝えしたいです。チャイルド・サポーターの支援を受けて勉強し、育った子が、専門技術を身につけて自分の地域の子どもたちのために働いている姿を見ると、継続的な支援によってこのような若い人たちが生まれ、地域を変えていく力になることを痛感しています。ぜひ応援をお願いしたいです。
                  
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【写真:リオカイネ地域での保健衛生プログラム】

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