2016年03月25日
【ケニア】私たちの手で生まれた共同貯水池
2015年8月にケニアで行われたJIFHによるVOC(地域変革)セミナーは、「自分たちには何もない」と思い込んでいたニャカチの人たちの目を、自分たちに与えられている可能性、将来の希望へと向けました。村のみんなで楽しく語りながら描いた「10年後の姿」。その実現に向け、セミナー後に手持ちの道具を使って自分たちの手で掘り始めた「共同貯水池」は、それを聞きつけた地元自治体から援助の申し出を受けたのです。
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ところが、土地の調査が済み、村側で書類を整えても事態はなかなか動きません。政府の手続きが手間取る中、村人からは「こんな風に何もしないでいていいのか?」「政府がやらないなら、また自分たちの手で掘り始めよう!」という声さえ上がりました。でも、「やっぱり、今度もダメなんだ」というような諦めの声は一切聞かれませんでした。
これで野菜や穀物を作れる!
ついに2016年1月12日、煩雑な政府の手続きが完了し、共同貯水池に重機が入りました。過去50年間、ニャカチの人々の上に重くのしかかっていた水問題。援助はいつ来るのかと淡い期待を抱きつづけた50年が3日間のVOCセミナーで劇的に変えられたのです。
例年にない時期はずれの大雨に工事が中断された時も、人々はポンプを借りて来て雨水を汲みだし始めました。
「これは、誰かに作ってもらった貯水池ではない。私たちが作った貯水池です!」そう語るニャカチの人たちの喜びと期待は言葉にできないほど大きいものでした。「村の子どもたちが飢えに苦しむという心配は、もう要りません。私たちの手で水問題を解決したんです。これからは、私たちの手で、野菜や穀物を作ります。」と語るニャカチの人達は、貯水池からそれぞれの畑に水を引き、農業トレーニングを受けたいと、既に次の一歩についての話し合いを始めています。
「この世を去る時が来ても、これで安心して逝ける。子どもや孫たちの世代は食べ物が無くて飢えに苦しむことは、もうないのだから」
ケニアの貧しい農村ニャカチの共同貯水池の地に重機が入った日、土地の提供者のおばあさんの目には安堵と喜びの涙が光っていました。
村の共同貯水池が水で一杯になる日は、もう遠くはありません。しかしニャカチの人たちのこの持続可能な村作りの歩みを支え、最大限に活かすためのトレーニングや手助けが、まだ必要です。どうかハンガーゼロサポーターとなって人々を励まし、共に歩んでください。

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