2015年01月08日
コンゴ駐在スタッフ・ジェロームの世界食料デー
昨年(2014年)の世界食料デーのために、派遣先のコンゴ民主共和国から帰国したジェローム・カセバが大会や講演会での体験を報告します。
2014年の世界食料デー大会では、教会などで講演をさせて頂くだけではなく、学校のクラスでのディスカッション、学生たちとの質疑応答なども行うことができました。このように様々な学校の生徒が、「世界食料デー」という共通の目的のために集まり、学んでいるのを見るのはとても嬉しいことでした。グループディスカッションを通して生徒たちはアイデアを分かち合ったり、世界の他の地域で起きている課題について話し合ったりする事もできました。又コンゴの貧しい子どもたちのために、持っているものをささげている生徒たち数人にも出会う機会があたえられました。
生徒の国際感覚に感心
特に印象的だった2ヵ所での経験をお伝えします。まず、関西学院大学大学附属高校のグローバル教育クラスの生徒たちが、堂々と世界的な課題について語るのを見て感心しました。彼らは、私の英語での話を聞き、通訳なしで様々な質問を投げかけました。その一つに「国際的な基準を守らない国々に対して、世界はどのように対処すべきだと思いますか」という質問がありました。私が高校生の時、先生にこのような質問をする事は到底できませんでした。
又「ジェロームさんは、『人間は互いに愛し合うべき存在で、積極的に愛の行動を周りの人にしていきましょう』と言われましたが、私は愛の行動がテロや過激派グループの残虐行為を止めるとは思えません。愛の行動がそのような問題の解決になるのでしょうか」という質問もありました。
愛を行動で表すことこそ
この質問に対して私は次のように話しました。
「良い質問です!確かに愛の行動によって全ての問題を解決するのは難しいかもしれません。なぜなら愛には相互関係が大切だからです。たとえどんなに愛を注いだとしても、受け取る側がそれを拒否してしまうこともあります。それではどうするか、愛の行動には意味がないから何もしない?しかし何もしなければ、問題は全く解決しないでしょう。愛によって全ての問題は解決しないかもしれませんが、愛以外に問題解決の道はありません。問題解決の鍵は愛です。ですから私たちは精一杯の愛を表し続けなければなりません。」
また、大阪女学院でコンゴ民主共和国における飢餓の現状について分かち合った時、生徒の多くが、「コンゴの人々を助けるために自分たちに何ができると思うか」と尋ねてきました。彼女たちの見せた関心と深い思いやりの心に感動しました。
今回の経験から、私たちには他の人々、特に若者と情報を分かち合う責任があることを痛感しました。飢餓や貧困のような地球規模の問題について若い世代と共有し、話し合う場を定期的に開催するのはすばらしいし、重要な事だと思います。(ジェローム・カセバ)
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