2014年10月16日

なぜ飢餓になるの?「穀物価格と飢餓」


 本日10月16日は世界食料デーです。この日は世界の食料問題を考え、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決してゆくことを目ざして国連によって制定されました。そこで、今回は「穀物価格と飢餓」の関係について考えたいと思います。

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 物の値段は通常、需要と供給の関係で決まります。需要 (買いたい人)が多くて供給 (売りたい人) が少なければ価格が上がり、逆の場合は価格が下がります。世界の穀物価格もそうなるはずですが、実際はそうはなっていないのが現状です。
 世界の穀物生産量は2007年約21億トン、2008年22億4,000万トンと増えているのですが2007年から、とうもろこし、大豆、小麦などの穀物価格が上がり始め、2008年に入ると急上昇して史上最高の価格をつけました。このために全世界で穀物の価格が上がり、開発途上国では人々が穀物を買えなくなって、食料を求める暴動が各地で起こりました。その後、穀物価格は急速に下落しましたが2010年以降再び上昇し、2014年は2006年秋に比べて1.6~2.5倍の価格になっています。一方2013年は、過去最高の24億6千万トンの収穫がありました。

投機により変動する価格

 なぜ生産量に関係なく穀物の価格が上がったり下がったりするのでしょうか。主な理由の一つに、穀物が投機の対象になっていることが挙げられます。世界経済が低迷し、株や債権では儲からなくなった投資家が、干ばつや洪水で生産が減った穀物を買いこんで高く売り、お金を儲けようとしました。穀物は生産量がすべて人の食用になるわけではなく、家畜の餌やバイオ燃料としても使われます。また収穫された穀物はまず生産した国での消費にあてられるので、国際市場に出回っている量が少なく、価格が変動しやすいのです。

 さらに、穀物の国際市場価格が急落しても、食料の取引を仲介する中間業者が利益を得るために価格を吊り上げたままにしておいたりします。

食事回数減で栄養失調にも

 開発途上国の中には、主食の穀物を輸入に頼っている国が少なくありません。天候不順の影響を受けやすい農法なので、備蓄できるだけの収穫を得ることができないのです。収入の60~80%が食費になる貧しい家庭では、穀物の値段が上がれば1日の食事回数を減らしたり、栄養価が低く安い食料を買ったりすることになり、栄養失調の危険性がさらに高まります。また、国連機関やNGOが食糧支援をしようとしても、穀物価格が高くなれば買える食料の量が限られ、支援も行き渡らなくなってきます。

 世界中の人々が食べるのに十分な量の穀物が生産されているのに、さまざまな理由でそれを手に
入れることができず飢餓に苦しむ人々が8億4,700万人。その穀物は豊かな人のお金儲けの材料になり、もともと貧しい人々がさらに苦しめられているのが現実です。


 JIFHは、開発途上国で現地パートナー団体と緊急の食糧支援を行うとともに、物心両面での支援を
続けています。栄養不足に陥っている子どもたちのためにはカンボジア、ケニア、南スーダン等で学校給食の支援を行っています。飢餓問題解決のために毎月 1 口1千円の「ハンガーゼロサポーター」となって応援をお願いします。

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