2014年10月13日

【ウガンダ】2014夏のワークキャンプ報告(カサーレ学校建設)


 ナムトゥンバのカサーレ小学校では教室が 2 つしかなく、雨季には授業ができない状態でした。JIFH は教室建設の支援を始めています。キャンプではそのお手伝いをしました。引率者の吉田知基、ワーク参加者の報告を紹介します。

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 FH ウガンダのナムトゥンバオフィスは、首都カンパラから車で約4時間の所にあります。私たちはそこからカサーレへ行き、人々から温かい歓迎を受けました。まず教室の基礎部分となる外周を、深さ1 mになるまで鍬やスコップでひたすら掘りました。作業をしていると、地域の子どもがみかんを握り締めて私に近づき差し出しました。最初私は受け取っていいものなのか戸惑いました。FH ウガンダのスタッフによると、「この地域の文化として、物を贈ることで『私はあなたと仲良くなりたい、良い関係を築きたい』という気持ちを表します。ぜひ受け取ってあげてください」とのことでした。

 その子どもは貧しい中でも精一杯の気持ちをみかんに込めて持ってきてくれたのです。それから、毎日のように、大勢の子どもたちがみかんや卵、豆などを私たちに持ってきてくれました。暑い日差しの中、慣れない労働に手にマメをつくりながらのきつい作業でしたが、地域の大人や子どもたちと共に働くことができました。

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 村長のピーターさん(84 歳)は、お別れパーティで次のように述べられました。「FH ウガンダのスタッフからプロジェクトの話を聴いた時、冗談だと思いました。しかし、本当に日本から人々がこの村のために来て、私たちと共に働いてくださいました。神様と日本の皆さんに心から感謝しています。」

 カサーレ地域には核となる3人のリーダーがいて、彼らが中心となって回りの人々を自然に巻き込んでいます。3 人とも指示だけを出すのではなく、言葉少なく良く働き、誰にでも仕える素晴らしいリーダーたちです。このような献身的な姿を子どもたちが見て成長すること、また学校建設作業を通して地域の人々が互いに助け合い、支え合うと共に、日本の皆さんが祈ってくださっていることを実感することで、人々が前進できのだと感じました。(JIFH 吉田知基)


■参加者:泊さゆみさん
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 初めてのウガンダの地は私の出身地の奄美の原風景と重なり、帰ってきたという感覚を受けました。裸足でボロボロの服を着ている子供たち、生活は厳しいでしょうが、澄んだ瞳、輝く笑顔で接してくれました。労働に不慣れな私たちを子どもたちも率先して手伝い、笑いの絶えないワーク、交流会でした。

 また、地域のリーダーたちや父兄も積極的に参加され、自分たちで行動を起こそうという士気に明い未来への展望を感じました。FHスタッフのシルバーさんから、子どもたちにとって私たち外国人が会いに来てくれたという事は、生きる希望につながるという話を聞いて、胸が熱くなりました。出来る事から少しずつ始め、支援の輪が広がっていくように願います。(泊さゆみ)


■参加者:藤崎直也さん
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 カサーレ小学校のあるナムトゥンバ地区は、ウガンダの中でもっとも貧しい地域にあります。この地域の家庭の 90%は農業で生計を立てていますが、家族が十分に食べる食べ物がないのが現状です。カサーレ小学校では 508 名の生徒が学んでいますが、その内の 228 名は教室がなく外の木陰で勉強しています。もちろん雨が降れば勉強はできません。またこの地域に多く生息している砂ノミが子ども達の足の裏などに食い付いて血を吸い、死に至らせることもあります。そのためにも新たな教室を建てる必要があります。

 僕はこれらの事実を JIFH のニュースレターで知ったとき、自分にも何か出来ないかと思い、ワークキャンプに参加しました。今回の教室建設には、1 番最初の鍬入れから一緒に関わる事が出来ました。建設には村のリーダーや学校の側にあるキリスト教会のメンバーが地域の人を巻き込んで本当に良く働いておられました。誰よりも早く建設現場に来て作業し、最後まで残って作業をしておられたのが印象的でした。また、建設に用いられるレンガは生徒の保護者の各家庭が 200 個ずつ用意する予定でしたが、用意できない家庭もありました。しかしながら彼らに責任を追求するのではなく、むしろ一緒にレンガを準備しようとしている建設的な姿にもとても驚きました。日本では地域の行事や清掃の時には、責任感や義務感だけでお互いを縛り合うことがありますが、ここでは働いていない人を責めることなく、まず自分が行動して周りを巻き込もうとする姿に大きな励ましを受けました。(藤崎直也)

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