2014年07月01日
【ボリビア】38家族が懸命に生きる村で見た宝物
現在ボリビアでは乳幼児1,000人中41人が5才未満で死亡します。(日本は3人)。その死亡原因の第1位は慢性的な栄養失調です。中南米27ヵ国中ではハイチに次いでワースト2位となっています。特に支援地のリオカイネ地区では1,000人中70人、アサワニ地区では1,000人中50人が5歳を迎えることができません。子どもの権利である「生きる権利、守られる権利、育つ権利、参加する権利」それらが遵守される事によって、子どもたちの生活環境の改善や将来への希望が生まれてきます。
悪路を通学する子
アサワニセンター訪問の後さらに山奥の、この地域でも最も貧しい村にあるエスケジャニ小学校を訪れました。ここは幼稚園から小学校4年生までが通う学校です。私たちが乗った車はいくつもの川を越え険しい崖淵を越えて行きました。この村の5年生以上の子どもたちは、アサワニセンター校に高低差の激しく危険なこの道を2時間かけて毎日通っているのですから日本では考えられない大変な通学です。
村に近づくと陽気なマーチングバンドの音が聞こえてきました。小学校の子どもたちが民族楽器を奏でて何時間も前から私たちの到着を待ってくれていました。皆が色鮮やかな民族衣装に身を包んでいました。先頭でアンデスの縦笛ケーナを吹きながら私たちを迎えてくれたのは、立派な顎髭を蓄えたウィルフレド・コッシオ・アンテサナ先生でした。小学校には既に村のお母さん方や村長さん、リーダーなど多くの村人が待っておられ、まず村長さんの歓迎の言葉がありました。
FHからの支援があれば...
その後も4人の村のリーダーの歓迎の言葉が続きます。どなたも異口同音、38家族が生きるこの村がどれほど貧しく、FHからの支援なくしては子どもたちの教育や村の存続は難しいことを訴えておられ、「FHからの支援を受けることができれば、この子たちはこの村の宝になる」と語られました。しかし「"何もないこの村"ではないこと、"子どもたちはすでにこの村の宝 "であること、無いものに目を向けるのではなく、既に与えられているものに目を向けてそれを活用することから始めてゆきましょう」と、その後お話させていただきました。
この村を担当するFHボリビアのエドワルドさんは、以前は里子でした。その彼が今スタッフとしてこの村を担当し、自分も里親さ
んの多くの支援によって勉学に励むことができた経験は、この村の変革に大きな影響を与え確かな実を結ぶことでしょう。良きファシリテーターとして、決して何もない村でなく既に与えられている資源、村の宝である子どもたちが教育を受けて成長していくことが、この村の自立に向かう変革の鍵であることを村の人々がうなずける「心の変革」から「自立への変革」へと導いてゆくことを祈ります。
(報告:田村啓発総主事)
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