2013年11月22日

【更新】レイテ島にはいった稲本が現地調査、吉田からもレイテ報告(追記)


 レイテ島に渡った稲本スタッフが現地の被害状況を伝えてきました。また入れ替わりでレイテ島に入った吉田からも報告が入りました。

 レイテ島に入った稲本は、酒井と共にオルモク、カナンガタウン、パロタウン、タクロバンの各市を現地救援チームの車で移動、被害状況を確認しました。被害の深刻な各市では教会や学校が避難場所になっているとのことです。

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カナンガタウン近郊 (2).JPG

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 また、毎週金曜日に政府からの食料の配給があるものの十分ではなく、少量ずつ食べて次の配給日を待つ状態であるとのことです。食糧のほかに、台風で屋根を吹き飛ばされた家々の再建のために住民が大工作業に使う工具類が圧倒的に不足しておりその確保が急務の課題になっている。また倒れた大木やココナツの木を切断して撤去するためのチェーンソーや住宅の補修に使う手動のノコギリ、釘なども必要としているとのことです。当機構はこれらの要望に応えていきます。ぜひ応援をお願いいたします。

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 なお、稲本は一旦セブ島の活動拠点にもどり物資の現地調達などにあたり、入れ替わりで吉田スタッフがフィリピン人の現地パートナーらとしばらくレイテ島に入り、救援物資の配布活動をしながら、現地のニーズを探り、今後の活動につなげていきます。


【吉田からレイテ島の報告】

 吉田は22日、フィリピン人のソリト牧師とともにレイテ島に入りました。(追記:ソリト牧師は、フィリピン福音自由教会から名古屋の教会に派遣されている牧師ですが、日本の福音自由教会からの依頼で現地に詳しいソリト牧師が被害調査のためにフィリピンに一時戻っておられています)レイテ島にはソリト牧師の兄家族も暮らしています。以下、吉田からの報告です。


 

 2219時にタクロバン市内のソリト牧師の兄家族の家に到着。連絡のとれていなかった家族の全員無事が確認でき、ソリト牧師も安堵していました。しかし、兄の家も猛烈な風で屋根が吹き飛ばされたため、シートで応急処置をして何とか雨をしのいでいる状態でした。かろうじて倒壊をまぬかれた住宅でも多くが屋根を吹き飛ばされています。ライフラインは、電気は使えないものの水道は使うことができるとのことでした。

 最大被災地のタクロバン市では、台風被災後日が過ぎても政府やNGOの支援が無く、水や食べ物が無くなり、支援の情報も何も無い中で、略奪行為がはじまりました。拘置所から投獄者が脱走したという情報もあり、不安の中にあったため、近くの家族、親戚がソリト牧師のお兄さんの家に集まり、肩を寄せ合うようにして、日々を過ごしていたとのことです。

 3日前の20日頃からフィリピン軍や警察が入り、夜には見回りをするようになり、治安面は改善に向かいつつあるとのことですが、まだ安心できる状況ではありません。一昨日21日からようやく一部の店が開きだし、食べ物も手に入るようになってきています。ソリト牧師の親戚が商店街で、24時間営業のコンビ二を経営しているのですが、どの店よりも早く営業を再開したこともあり多くの人々がお店を訪れていました。

 また路上ではバナナやマンゴーなどの果物、生活物資も売られ出し、ソリト牧師のお兄さんは、「ようやく長い夜が明けたようだ」と語っていました。

 一方、タクロバン市の中心街から車で15分ほど離れたところで、露天の小さなパン屋に人々が群がっている光景を目にしました。物資が届きはじめた市の中心街に比べると少し離れたところには、まだ物資が行き渡っていないようで、物の流れに偏りを感じました。

 タクロバン市は一時の危機的状況から少しづつ落ち着きをみせはじめています。しかし多くの被災した家族の失ったものを思うと、人々は依然として苦しく辛い状況にあることに変わりはありません。回復、復興の道筋はまだまだ先のように思えました。(吉田)

 

 皆さまの温かい支援を感謝いたします。

 引き続き応援をお願いいたします。

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