2013年09月12日
【ケニア】最貧家庭の子どもたちの学舎(コイノニア教育センター)
コイノニア教育センターは、2003年にケニア・ナイロビのスラム"キバガレ"に住む子どもたちの心と知性、たましいと体が豊かに成長し、社会に貢献できる人財として育つことを目的に建てられた学校です。当時は4歳児の子ども16人から始まりましたが10年間で130人が入学し、スラムに住む子どもたちに教育の機会が与えられました。
このセンターでは、代表を務める市橋隆雄宣教師が、毎年秋にスラムに行き、学校の趣旨を保護者に説明して回ります。多くの応募がある中、1人ずつ面接をしてその中から最貧困家庭の子どもたちの入学を許可します。それでも子どもたちが住んでいるスラムでの生活環境は不安定ですので、学校に来る事ができない子どもも多くいます。コイノニア教育センターの教師、スタッフは保護者に幾度も教育の大切さを伝えてきました。今は78名の子どもたちが一生懸命勉強に励んでいます。
自立型の学習スタイル
コイノニア教育センターの教育方針は、少人数、自立型学習そして賜物発見です。6教科のテキストが子どもたちに支給され、午前中は自分が決めた6教科の課題を黙々とこなします。教師は1教室に2名おり、生徒が立てた課題の量が適切かどうかを見極めたり、生徒の質問に答えたりします。それぞれの課題を達成しないと給食が食べられないので、教室では鉛筆を動かす音がするばかりでした。
日本国際飢餓対策機構を通して支援されている給食は、毎日10時の雑穀のおかゆ、アフリカ料理の昼食、15時のポップコーンかピーナッツです。日常の食生活で不足しているビタミン、たんぱく質、カルシウムなどの栄養素を十分含んだこの給食は、子どもたちの基礎体力を強め、成長を助けています。
自分の大切さを気づかせる
給食後は学年に関係なく芸術や農業、スポーツなどの課外授業をします。そこから自分に与えられている賜物を発見し、更に磨いていくのです。
「この教育にはお金がかかりますが、せっかく勉強するなら質の良いものを」と市橋宣教師は語っておられました。今はスラムから30km離れたレッドヒルに移り、学校が用意した通学バスで生徒は通っています。「わずかな授業料では到底賄いきれませんが、ケニアの方々を含む多くの皆さんのご支援によって続けることができています」と市橋宣教師。スラムで生まれた子どもたちが、自分自身の価値を見出し、自分を大切にして薬物や売春から身を守り、将来に希望を持つことができるようにとコイノニア教育センターは祈りをもって前進しています。子どもたちだけでなく、その家族にとっても希望となる教育がこれからも行われていくためには、ここでもハンガーゼロ・アフリカの支援が必要です。皆さまのご協力をお願いいたします。
(報告:吉本愛美)
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