2013年06月24日

【ボリビア】貧しさの中で懸命に生きる子どもたち


 世界里親会が支援活動を行っているボリビアの2地域のうち、今回はリオカイネ地域から里子の一日の生活をご紹介します。リオカイネ地区は都市コチャバンバから135km、車で4時間半(公共バスで約6時間)のところに位置します。標高は1,800mありますがで、気候は温暖です。人々はケチュア語と公用語のスペイン語を話します。

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 里子のミゲリナ・ナバロ ・デルガディリョちゃん(11歳・6年生)とイスマエル くん(9歳・4年生)の姉弟はフロ・チコ学校で勉強しています。2人は世話をしてくれているおばあちゃん(60歳位)を"お母さん"と慕い、1年のほとんどをおばあちゃんと従弟のペドロくん(12歳)と一緒に生活しています。
 母親は2人が3歳と1歳の時に病死しました。父親はまもなく家を出て再婚し、今は月に1回程度訪ねてきます。いくらかの食べ物や服、学用品などを持って来る時もありますが、それだけではとても毎日の生活には足りません。それでおじいちゃんと従弟のペドロ君の母親(シングルマザー)が、別の村で住み込み小作農としてジャガイモ、とうもろこし、さつまいもの畑で働いています。

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【左からイスマエルくん、おばあちゃん、ミゲリナちゃんペドロくん】

 レモン貯蔵部屋を間借り

 一家は18匹のヤギを飼っています。時には売ることもありますが、主に食糧用でこれが唯一の財産です。自分たちの家や土地を持っていないので、今はレモン農家のご好意によりレモンの貯蔵部屋の中に住まわせてもらっています。6~7畳くらいの土レンガの一室にベッドが一つあるだけですので、土の床の上にも布を敷いて寝なくてはなりません。テーブルも椅子もありません。レモンの収穫が多い時には部屋の半分くらいがレモンに埋め尽くされます。狭い室内で薪やプロパンガスを使って調理するので健康にもよくありません。レモン農家の方がやはりご好意で「レモン貯蔵部屋のすぐ近くの所有地を貸すので、住む部屋を建てていいよ」と言って下さっていますが、家を建てることは経済的に難しい状態です。そのような状況でも、2人は明るく前向きに生きています。

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 下校後はレモン農家で働く

 2人は朝6時に起きます。朝食は紅茶かアピ(紫とうもろこしの温かい飲み物)とパン1個です。給食は正午過ぎからでメニューは日によって違います。2人とも給食をとても楽しみにしています。学校は朝8時半からで、午後2時20分に終わって3時半頃帰宅すると、まず4人一緒に徒歩で20分ほどの用水路に水を汲みに行きます。それから週に3~5日は午後5時か6時位までおばあちゃんと共にレモンの収穫の仕事をします(土・日曜日は朝7時から午後6時まで働きます)。2人はその合間に従弟やレモン農家のお友だちと一緒に、レモンを運搬する古いトラックの荷台に乗ったり、おいかけっこをしたりして遊ぶのが好きです。時には賃金の代わりにジャガイモ、さつまいもやとうもろこしを受け取ることもあります。
 レモン畑での仕事が終わると夕食をいただきます。電気は無いので、夜にろうそくの明かりで宿題をして就寝は10時半前後です。

 子供たちの夢を現実に!

 2人とも学校へ行くのが大好きです。好きなことも共通しています。それは算数とサッカーをすることです。ミゲリナちゃんの将来の夢は高校の数学の先生になること。イスマエルくんは「警察官になりたい!」と、即座に元気よく答えてくれました。
 この姉弟をはじめ、この地域の子どもたちが今後の人生を夢と希望をもって明るく一生懸命生きていけるように、また神様の祝福と周囲の人々の励ましの手が豊かに伸べられますように、そして私たち現地スタッフが彼らのために何ができるのかを祈りつつ考え、実行していけるよう願っています。そのためには皆様のご支援とご協力が必要です。どうぞよろしくお願いいたします。

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(報告:ボリビア駐在 小西小百合)

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ボリビアの子どもたちを支援するチャイルド・サポーターを募集しています。
里子一人につき毎月4,000円。ウェブサイトからお申込みの場合は、クレジットカードがご利用になれます。

チャイルドサポーターに関するお問合せは
大阪事務所:072-920-2225(世界里親会まで)

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