2012年12月14日

フィリピン台風―情報不足の中、懸命な捜索活動が続く被災地


 12月4日フィリピンミンダナオ島を襲った台風ボーファの被害は拡大する一方です。14日現在フィリピン政府発表では死者906名、行方不明者932名、負傷者2,660名、6万家屋が全壊。大きな地域で停電、断水が続き、復旧のめどが立っていない状況です。教会も大きな被害を受けています。クリスマスを迎えることができない人々がいることを覚えて多くの人に情報を広げてください。当機構のフィリピン駐在員・酒井保(HOLPFI)から最新の現地の状況を報告します。

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12日、再びニューバターン(New Bataan)を訪問。
ダバオ(Davao)からは車で2時間半 かかります。
その辺一帯は、水も電気もないので拠点をつくるのは難しく、ダバオから通うということになります。
建物だけの被災した様子をみると、まるで地震になったかのような壊れ方でした。
流れてきたココナッツの木により川がせき止められて洪水が発生。
その濁流に流された家も多数あります。
その流木の撤去作業とともに行方不明者の搜索もなされていました。
12日の朝には、生存者を発見。警察の話によると泥をすすって生き延びたとのこ とでした。
黄色い袋はその日見つかった人の亡骸です。

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さらにアンダップ(Andap)地域を訪問しました。山津波と言っていいかと思います。
私が立っているところは、コミュニティがあったところで400人以上の人たちが行方不明になったと言われています。
避難できた人たちから話を伺うと、山津波があったときは、すでに強風によりココナッツが降り注ぎ、
トタン板も吹き飛んでいたため、外に出るのは非常に危険な状態だったそうです。
家を出たくても出れない状況にあったために被害が拡大しました。

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また、この地区には多くの鉱山があるのですが、そこの被災情報が全然聞こえてきません。
遠目にみても、山の樹木はなぎ倒されており、
斜面に簡易的な住居しか建てていない彼らに被害がなかったのは考えられません。
10万人以上はいるはずだということで、政府が意図的に情報を隠しているのではと住民は訝っています。

行ってみようかという話になりましたが、行くなら何らかの援助物資をもって行 く必要があるし、
道もまだ、樹木が倒れていて行けるかどうか厳しい状況にありました。
ガイドも連れて行く必要があるということで今回はあきらめました。
今後も情報が無いなら、訪問して行こうということになっています。

(報告:酒井保)

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 日本国際飢餓対策機構は、フィリピン台風ボーファ被災者の支援を進めていきます。
現地パートナーのハンズ・オブ・ラヴ・フィリピン(HOLPFI 酒井保駐在)、韓国飢餓対策機構(KFHI)と
協力して被災地域、避難所で被災された方々に飲料水、食糧などの配給を行います。
また、地域の教会とも協力しながら現地の必要に応えていきます。ご支援をよろしくお願いいたします!

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【地域教会CAMACOPによる物資配給の準備・ダバオにて】


【WEBから今すぐ募金】コチラから⇒http://www.jifh.org/joinus/support/#02_03

【募金受付】 郵便振替 00170-9-68590 日本国際飢餓対策機構
※記入覧に必ず「フィリピン台風」と明記

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