2012年12月12日

フィリピン台風―電気・水の復旧目途たたず


 当機構のフィリピン駐在員・酒井保が2012年12月10日に台風被害の現場調査のため、現地を訪れました。フィリピン
南部ミンダナオ島南東部のコンポステラ・バレー州の状況をお伝えします。今回の視察には現地との強いネットワークがあるCAMACOP(Christian and Missionary Alliance Churches of Philippines)の協力のもと訪問しました。

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 地域一帯が盆地であったためか、道路の損壊は見られず、通行が不可能なところはありません。
しかし、大きな幹線道路沿いにある電柱が数十キロにわたり倒れており、停電が続いています。
電気の供給が止まっていることで水道も機能していません。被害地域が広いために給水作業も行われていません。

また多くの農産物が被害を受けています。特にバナナのプランテーションは壊滅的な打撃を受けています。
この地域では、その仕事に従事している労働者が多いため、家と収入を同時に失った人も多くいると考えられます。

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 さらに、この地域内の4つのバランガイ(ニューバタアン、バングロッグ、ユニオン、モンカヨ)にそれぞれ建てられた教会を
訪問しましたが、4つのうち3つの教会が全壊していました。本来避難所として期待される教会の建物が、倒壊したことは
周辺住民の心にも、とても大きなダメージとなりました。ある牧師先生は台風の中、山道を移動中に突如襲ってきた
鉄砲水に流され、そのまま行方が分からなくなっています。

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 今回の訪問地域ではNGO団体の目立った活動は見受けられませんでした(10日現在)。
死傷者が多く出た地域に支援が偏っていることも考えられます。
CAMACOPがネットワークを通じて支援物資(米、水、缶詰など1回の配布で1家族が4~5日食べていける量)の送付を
開始していますが、情報が足りないために配布地域の選定に手間取っているようです。
また支援を行うための資金も不足しており、活発な支援活動が実施できない状況です。
支援が長期化するというのは視察した一行の共通した認識です。
当面は緊急的な食料配布を続けていく必要があると思われます。

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(報告:酒井保)

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