2011年05月06日
クラリネットの優しさに夢心地
5月5日、ベースキャンプのYWCAで毎晩行っている一日の振り返りミーティングが終わろうとしていた。「今日は早く終わりそう」と誰もがもったその矢先、スーツをきめた阿部牧師(仙台富沢キリスト教会)がやってきて、そのサプライズは始まった。
「みなさん!宮城県、そして東北の被災者のためにいつもありがとうございます。私たち皆さんから助けていただくばかりで何もできないのですが、せめてもの感謝をこめて今日は素敵な音楽のミニコンサートをいまからはじめます」にっこりと微笑みながらいきなり語り出した阿部牧師の言葉にしばし一同唖然とする中で、仙台在住のクラリネット奏者の尾前徹哉さん、加茂衣織さんの演奏が始まる。
「♪オーシャンジェリゼ」「♪剣の舞」「♪クライトゥザムーン」「♪風笛」演奏の一曲一曲が疲れた身体に心地よくしみとおる。そして大拍手のあとのアンコールでは「♪見上げてごらん夜の星を」(坂本九さんの曲)が演奏される。優しいクラリネットの音色がボランティアにつかの間の夢心地をあたえる。
「ほんと日本中で毎日悲しいニュースが流される中、東北のために全国から集まってきて分け隔てなく助けてくださる人たちから教えていただきました。それがなかったら私たち食べること、生きることが大変だった。日頃子どもたちの演奏指導をする中で、人同士の関係の薄さを感じていましたが、心が通い合うことの大切さを改めて思わされました。人ってやっぱり、まだ温ったかいんだ、ちゃんと助け合えるんだということを実感させていただいています。震災直後からそのような人たちを見続けて、心からありがとうという気持ちでした。それで私たちの感謝を表す機会として今日心を込めて演奏させていただきました」(加茂さん)
JIFHスタッフですらほとんど知らなかったサプライズ演奏会、その人の温もりと優しさが何よりも嬉しかった。この感謝を明日の働きの力にかえたい。夢心地の仕掛け人、阿部牧師、川上牧師、黒須さん(民生委員)に感謝。
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