2010年10月07日

ニジェール視察報告(清家弘久)


 西アフリカのニジェールは2005年にバッタの大量発生により、国中の農作物が大打撃を受け飢饉を経験しました。その後も元々土壌が肥沃ではところに気候変動の影響を受け、多くの地域で食料不足の状況が続いています。今年も収穫前の7月に危険な状況となり、日本国際飢餓対策機構は英国NGOのバルナバスファンドとパートナーシップを組み、1,432家族(約1万人)にそれぞれミレット(ニジェールでは主たる穀物)100kg、米50Kgの支援を行ないました。

 私(清家)と岩橋理事長はバルナバスファンドのマーク・グリーン氏とニジェールの首都ニアメで合流し、現地のパートナー団体エスプリ代表のジャック・カンニテ氏の案内で、ニアメ市内、ドォーチ(ニアメから300Km)の村々、マラディ(ニアメから700Km)の村々を訪問しました。現在の人々の様子は落ち着きを取り戻しています。しかし、7月は市場にも何もない時期が続いていたようで、緊急事態が起こっていたようです。JIFHが行った食料支援は本当に人々の命をつなぐ大きな効果があったことを村人の口から聞くことができました。
 今年も日照りが続き、8月に大量の雨が一気に降ったために、降水量としては例年と変わらずですが、必要なときの雨がなかったのでミレットやソルガムの収穫量は3分の1程度であるとのことです。来年の4月から7月にまた厳しい時期が訪れることが予想されます。私たちとしては現地の様子を逐一報告もらいながら、ハンガーゼロアフリカの取り組みとしてニジェールの支援を継続して行っていきます。   (日本国際飢餓対策機構 常務理事 清家弘久)
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7月におこなった食料配布の様子
岩橋理事長と幼子.jpg
貧困、飢餓のため捨てられた子どもが保護されている孤児院で(岩橋理事長)

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