「生きててよかった
そんな夜を探してる」
この世界は生きるに値すると信じて、
毎日、喜んで生きている人、
どれくらいいるのでしょうか。
2月26日~3月9日まで福岡にある西南学院大学の学生と共にフィリピンボランティアワークキャンプに同行させていただきました。
このプログラムは大学が主催で毎年春と夏に実施されているキャンプで、今回訪問したブラカン州タワービル地域は当機構のパートナーであるフィリピン飢餓対策機構(FHフィリピン)が活動しており、今回で6回目の訪問となります。
キャンプ期間中、地域の子どもから大人まで私たち日本チームを喜んで迎え入れて下さり、その歓迎っぷりにとても感激しました。
FHフィリピンがこの地域で11年間にわたって関わってきたこと、また西南学院が毎年のように大学生を送り、深い関係を築いてこられたことがすぐに分かりました。
日本人の宿泊していた建物には地元政府が心からの歓迎の意を表した垂れ幕が掲げられ、その下で毎日のように地域の子どもたちが集まり、日本の大学生と言葉や文化を越えた交流を楽しんでいました。
また地元出身の青年たちもボランティアとして私たちの身の回りのお世話をしてくださり、彼らは過去に訪問した西南チームの事もよく覚えていて、心の底から喜んで奉仕してくださっていました。
日本の学生にとっては普段当たり前のように使えるお湯がでなかったり、トイレがシンプル過ぎたり、ゴキブリの量とデカさに戸惑いまくったりと毎日が驚きの連続だったようです。
しかし、その分、日本では考えないことを考えたり、本当に多くのことに気づき、学んだようでした。
以下、参加した学生の中から二人の感想を紹介させていただきます。
「笑顔が絶えない毎日でした。日本では、こんなに笑うことがなかったと思います。
また私たちのお世話をしてくださったお母さんの家を訪問する機会がありました。
厳しい環境の中で生活をしているにも関わらず、
私たちを喜んで迎え入れ、愛をもってもてなしてくださいました。
思いやりについて本当に考えさせられました。」(吉村 健汰)
「今まで自分の事が嫌いで仕方ありませんでした。
しかし、このキャンプを通じて、村の子どもたちや青年たちと毎日一緒に笑い合い、
助け合う中で、自分は生きていていいんだと素直に思うことができました。
これまでの人生で初めて、自分のことが好きになれました。」(簑原 匠)
貧困の中にあっても力強く生きるフィリピンの人々との交流を通じて、心の飢餓状態にあった学生たちに明るい光がさしたようです。
「5年後か10年後、
ふり返った時、
あの日からすべてが変わったと思える、
そんな日がある」
(リアル 13巻/井上雄彦)
参加した学生全員にとってフィリピンでの経験は「そんな日」となったのではないでしょうか。
「もっともっと もっともっと
見たことない場所へ
ずっとずっと ずっとずっと
種をまいていく
全開の胸 全開の声 全開の素手で
感じることだけが全て
感じたことが全て
生きててよかった
生きててよかった
生きててよかった
生きててよかった」
『わたしの目にはあなたは高価で尊い。
わたしはあなたを愛している。』
(イザヤ 43:4)
Since you are precious and honored in my sight,
and because I love you,
(Isaiah 43:4)
関連ブログ:「みちくさ/新沢としひこ」
※西南学院大学のワークキャンプ詳細については次号、飢餓対策ニュース4月号に掲載される予定です