2015年12月19日

【ラテンアメリカの人々とともに(4)】動物・家畜と祝うクリスマス


 クリスマスが近づいてきました。ラテンアメリカの大部分の国では多くの企業・職場は12月24日の午後から休みです。24日夜と25日は家族で祝うのが通常で、25日は国全体の休日となっています。

 祝い方は街と田舎では大きな違いがあります。ボリビアの街では、24日は家族や親戚が集まり多くの場合パネトンという乾燥フルーツ入りのパンとホットチョコレートを、また夜10時以降にクリスマスイブの夕食としてピカーナという具沢山のスープ(牛・豚または羊の肉・鶏肉、人参、玉葱、ジャガイモ、トウモロコシ、いんげん豆等が入り塩・にんにく・白ワイン・コミノという香辛料を用いて味付け)を頂きます。幼い子どもたちも頑張って日付が変わるまで起きています。それは25日の午前0時、大人も子どもも"フェリス・ナビダッ(メリークリスマス)!"と言って頬にキスをして抱き合い、子どもたちは家族や親戚からのプレゼントを開けていくことができるからです。

動物・家畜と祝うクリスマス

 一方、私が活動しているコチャバンバ州・アンデス山脈の標高3000~4000mの田舎の村々では、ボリビアで古くから続いている土着信仰である大地の母・パチャママ信仰が根強く、人々は農作物の豊穣を祈願します。スペイン人がボリビアを植民地化した時にカトリックの信仰が伝わり、その後キリスト教プロテスタント(新教)の教会がこの地域にもできましたが、今でも大部分の人々はクリスマスを祝いません。

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 この地域のクリスマスは動物・家畜と一緒に祝うもので、現地語で"キルパク"といい羊、リャマ、牛の耳に色とりどりの毛糸や布の飾りをつけます。またそれら家畜、特に羊の体に子どもを沢山生むようにとの願いを込めて、ピンクと白の小さな玉状の甘いお菓子やキヌアという雑穀、また色とりどりの小さな紙片を上からふりかけるようにして散りばめます。そしてクリスマスの特別料理(じゃがいもと子羊またはリャマの肉を調理したもの)を家族や村の人々と一緒に食べます。子どもへのプレゼントは殆どありませんが、村のキリスト教会では特別礼拝をし、献金の中から子どもたちにお菓子や小さなおもちゃなどの贈り物をします。

 地域によって変わるものと変わらないものがありますが、今年も世界中で、クリスマスの本当の意味が伝わるお祝いが行われることを願っています。


『今日ダビデの町で、あなたがたのために、
 救い主がお生まれになりました。
 この方こそ主キリストです。』(聖書)

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