2015年06月29日

【ラテンアメリカの人々とともに(1)】増加し続ける凶悪犯罪


 中南米とカリブ海の計27ヵ国の地域を総称してラテンアメリカといいますが、当機構のボリビア駐在、小西スタッフはラテンアメリカの3ヵ国に駐在して計15年と4ヵ月、現在の南米・ボリビア多民族国では8年4ヵ月になります。

 ラテンの人々の一般的なイメージというと"陽気な気質""カーニバルなどお祭り好き""細かいことは気にしない""時間にルーズな一面を持つ"などが挙げられるでしょう。また欧米に比べると"貧しい国々が多く犯罪が多発"というイメージが強いかもしれません。今回から数回に渡り、長年これらの国々に住み活動している者の視点でラテンアメリカとボリビアの現状と課題について考えていきたいと思います。

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【地図:小西小百合の駐在国】

増加し続ける凶悪犯罪

 現在ラテンアメリカには、ボリビアも含めて誘拐・人身売買や臓器売買(密売)、DV(家庭内暴力)、麻薬製造と密売、人種(民族)差別、女性差別、児童労働その他多くの問題が存在しています。ここ3~5年の間に私が特に危機感を覚えているのは、ラテンアメリカにおける凶悪犯罪の増加です。例えばここボリビアにいても信じがたいような凶悪犯罪のニュースが"毎日のように"ではなく、まさに"毎日"、"新たに何件も"そして"日常茶飯事"のように都市部でも田舎でも数多く報道されているのです。特に目を覆いたくなるような女性や子どもへの常軌を逸した暴力や虐待、殺人事件などのニュースが日々テレビから流れてきて、とても心が痛みます。

 これらのさまざまな問題の根底には貧困があり、それが人々に重くのしかかってすさんだ思いにさせ、このような残虐な行動に駆り立てているのだと感じています。このような「心の飢餓」や貧困を解決していくためにどのように協力していくのかが私たちの課題でもあります。

表向きの改善

 ラテンアメリカは古くから男尊女卑(マチズモ)が深く根ざしてきた社会。現在はそれぞれの国で"男女平等""女性の権利拡大"を政府の方針の一つとして打ち出し、"女性を守る法律・社会システムの構築"を進めており、公には女性が生きやすい社会になりつつあると謳っています。

 しかしたとえ法律や制度が制定され改善されたとしても、人の心から悪い思いが無くならない限り、そして神への畏敬の念と隣人の尊厳を尊重する心を持たない限り、社会が良くなることはないと痛感させられています。

 次回はまずこれらの実態と現状について触れてみたいと思います。(レポート:小西小百合)
  
「人の心は何よりも陰険で、それは直らない。
 だれが、それを知ることができよう」(聖書)

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