NO.217
国際協力隊 総主事 清家弘久

学校建設を通して希望が生まれる(中国雲南省ディーチン・チベット族自治州)
「僕の将来の夢はウガンダの大統領になることです」。
5月に来日した18名のウガンダ・ワトト聖歌隊のメンバーによる自己紹介に、コンサート会場が大きく沸きました。メンバーは8歳から14歳までのエイズ孤児だった子どもたちです。ウガンダの首都カンパラにある教会が彼らに手を差し伸べ、ワトト(スワヒリ語で「子どもたち」の意)村を建設。地域の方々が彼らのお父さんやお母さんとなり、共に暮らす子どもたちは兄弟となって、現在1,600人の子どもたちが家族の一員として育てられています。当機構は以前からそのカンパラの教会とつながりがあったことから、今回、大阪、名古屋での公演の受け入れ窓口となりました。
一人一人には日本では考えられないようなストーリーがあります。「一日中食べ物を探して土の中を掘り続けていた」少年、「薄暗い家の中で一人ぼっちで暮らし、口にするものは埃だけだった」少女。「小さいころから体が弱く、周りから親と同じようにエイズに冒されているのではないかと言われ、恐怖と戦い続けていた」男の子。みんな、希望という言葉さえ口にすることもできなかった子どもたちです。そんな子どもが今はウガンダのリーダーになると公言しているのです。希望のないところから希望を見出すことができたワトトの子どもたちを見て、名古屋の一人の牧師が「どうやったらあのようなセルフイメージが高い子どもを育てていくことができるのだろう」と驚きを込めておっしゃっていました。
自分が住む社会にいる最も困っている人々に手を差し伸べることを決心し、その子どもたちを将来のリーダーとして育て上げていくという大きなビジョンが、このウガンダの教会にはあるのです。暗闇から光を見出すことができた子どもたちは、大きくなっても社会の最も弱い立場にある人に手を差し伸べるに違いないと確信します。
「いつまでも残るものは、信仰と希望と愛です」