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NewsLetter巻頭言

2018年01月01日

本当の豊かさをもつ人

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 ヘリ・ザ・ムワカ・ムピャ Heri Za Mwaka Mpya(スワヒリ語で明けましておめでとう)

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【写真:JIFHが支援を続けるケニアのシープケア・コミュニティ・センター】

 新年の挨拶をケニアの首都ナイロビから申し上げます。私は昨日、スラム街から役所などがある立派な住宅街へと向っていました。普段なら20分で到着する距離でしたが渋滞のために1時間以上もかかりました。車に揺られながらその距離がとても遠くに感じました。それは渋滞のせいではなく、同じ街なのにスラムとそうでない地区に住む人々の暮らしぶりが余りに掛け離れていて、その豊かさのギャップに心がついていかなかったのです。

 誰もが豊かになることを願います。それは決して悪いことではありません。しかし昨日私が目にしたのは、かたやショッピングモールで楽しく笑顔で遊ぶ立派な身なりの親子と、かたやゴミの山で何かを拾い歩くボロボロに汚れた同じ年頃であろう親子の姿でした。そしてその距離は車でわずか10分も離れていなかったのです。もしあなたがそのどちらかに身を置くとしたら、あなたはどうされますか。

 スラムにある学校「シープケア・コミュニティ・センター」のルーク校長はその決断を17年前に迫られました。将来のために借家を建て、その収入で家族と安定した暮らしをするつもりでしたが、水と食べ物を乞いにスラムから毎日訪ねてくる女の子の姿を見るにつけ、彼は自分の家を諦め、スラムに入り学校を始めたのです。

 本当の豊かさとは何でしょう。それは「自分の豊かさを誰かのために犠牲にする心を持っていること」ではないでしょうか。世界で飢餓に直面する8億1500万人(9人に一人)が今この時もいることを、忘れないで下さい。彼らの側に立つために私たちにできることは何でしょう。

 今回の訪問で嬉しかったことは、ルーク先生の教え子たちが、今や先生やスタッフとなり、スラムに住む人々に仕え働いている姿を見ることができたことです。そうです、彼らがまた次の世代を教え導くリーダーになるなら、ここに希望があります。

 新しい一年が皆さんにとって豊かな年となりますように。そしてその豊かさを多くの人と分かち合うことができますように、心から祈ります。

「あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです」
-聖書-

日本国際飢餓対策機構 総主事 近藤高史
(1月号巻頭言No.330)

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