ハンガーゼロ アフリカ」とは

NewsLetter巻頭言

2016年02月01日

子どもの教育が未来を変える

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 途上国で飢餓が原因で命を落とす子どもたちは、5秒に1人、1分間には約12人、1日では19,000人、1年では690万人にも上っています。せっかく生まれてきながら、生きることを拒まれるがごとくの状況を何とか解決したい、と支援者の皆さんと当機構は、長年貧困問題に取り組んできました。教育支援もその重要な働きの一つです。

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【写真:支援地の子どもたち(カンボジア)】

 子どもたちが貧困のゆえに教育を受けられないと、さらに貧困に陥るという悪循環が生まれます。文字の読み書きや基礎的な計算すらできないと、社会での様々な知識や情報を得ることが困難になり、仕事にも就けず、さらに貧困に落ちいり、次代の子どもたちも教育が受けられないという負の連鎖が生まれてゆきます。なんとかこの連鎖を断ち切り改善に向かうことが教育支援の目的でもあります。

 途上国では男性優位の社会が多く、女性の人権や立場が軽んじられている社会習慣が根深く存在しています。例えば、食事はまず男性が食べ、その残りを女性たちが食べる習慣があるようで、その結果栄養失調になる女性が多くなり、生まれる子どもたちもまた栄養失調となっていきます。それではその地域の貧困はいつまでたっても解決されません。男の子も女の子も、皆が差別なく教育を受ける機会が提供されなければなりません。女の子が教育や職業訓練を受けることができると、その女の子が母親になった時、自分の子どもに簡単な読み書きや計算を教えることができ、その子どもは就学前から最低限の学力を備えて学校へ行くようになるでしょう。また病気や食事の栄養バランス、予防接種などへの母親の意識が高まり、子どもたちの健康維持につながってゆきます。将来の子どもたちが健康で学校へ行くことができれば、負の連鎖が断ち切られコミュニティの貧困改善にも大きく貢献することとなります。子どもたちへの教育支援が、その個人からいずれはコミュニティ全体の自立へとつながってゆくはずです。

 子どもはその国の宝であり、そのコミュニティ、国の将来を担う大きな希望です。それゆえに子どもたちが教育の機会を得て基礎学力を習得するための支援をするにとどまらず、この子どもたちが将来、それぞれの持ち場立場で国を背負って立ち平和を実現し善隣共生を実践するリーダーとして成長してゆくことを応援します。

 現在、548人の子どもたちが支援を受ける機会を待ち望んでいます。ぜひあなたもこのような途上国の子どもたちへのサポーターとなって、「受けるよりも、与える方が幸いです。」という、分かち合う喜びの人生に共に加わっていただきたいと願います。

日本国際飢餓対策機構 啓発総主事 田村治郎
(2月号巻頭言No.307)

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