ハンガーゼロ アフリカ」とは

田村 治郎

2012年04月23日

希望と自信を見いだす時~バングラディシュの女性たちに見る変化~

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 数年前の夏、筆者は拙団体の企画するスタディツアーの引率者として、日本の支援者の方々が長年支援してくださっているバングラデシュを訪問してきました。首都ダッカをはじめ、国際飢餓対策機構活動地のボグラ、マイメイシンを訪問する2週間の旅です。

特にマイメイシンのリシパラでは、1992年より世界里親会の活動を開始し、学校を建て、教師を雇い、授業のプログラムを組んで、その国の未来を担う子どもたちに読み書き、計算を中心とした教育の機会を提供している現場や、2002年から始められた村に住む女性たちを対象としたグループ活動プログラムの勉強会を見させていただきました。P1010799.JPG

ここに住む人々は極度の貧しさの中、生活の向上を求めて南部や東部からマイメイシンへとやって来ました。彼らは川の土手の両側にスラムを作って暮らしており、雨季には川の増水で水没する家も多くあります。特に訪問時は2004年以来の大洪水となり、多くの人々が生活に支障をきたしています。

 

生活水準は低く、主に早朝の道路清掃やリキシャ(人力車)引き、焼きレンガ作りなどの日雇い労働で収入を得ていますが、一家族当たりの当時の年収は日本円で約3万円未満と、極めて困難な状況にあります。

 

同時に彼らはカースト制度の最下層に位置する「不可触賎民」であり、長年差別を受け続け、子どもたちは公立校に行くこともできず、働いて収入を得なければなりませんでした。その中でも女性の境遇は極めて劣り、文字の読み書きや数字の計算すらままならない人々が多く、それに早婚・多産が健康状態の悪化をも引き起こしていました。

 

そのような村で行われている勉強会に私たちは出席させていただきました。まず祈りで始まり、聖書のことばが朗読され、神の国の福音が語られます。皆が熱心に、また生き生きと聞き入っておられる姿が印象的でした。そこでは、聖書的世界観・価値観、識字教育、お金の計算と管理の仕方、衛生教育、AIDS予防法などが学ばれています。 

 

勉強会の最後にいくつか質問させていただきました。「この勉強会に出席する前と今とでは、あなたにとってどんな変化がありましたか」もう2年もこの勉強会に出席され、今ではグループの会計係をしている女性が答えてくれました。

 

「この勉強会に出席するまでは、字の読み書きもできない、お金の計算もできない自分に、少しの自信も見出すことができませんでした。しかし、ここで学ぶことを通して、自分にもやればできる能力があり、それが人の役に立てるのだということを発見し、今では自信を持って、夫や子どもたち、家族の世話をすることができています。」

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生まれや階級、貧しさのゆえに自分の存在の価値や尊さを見出せずにいた女性たちが、国際飢餓対策機構の提供する聖書の世界観・価値観に基づいた全人的教育によって、創造主なる神様の前に自分の存在価値やすでにある潜在能力を発見し、自らが希望と自信を持って主体的に、また家族や他者に仕えて生きて行こうと変えられている姿を見るにつれて、この一人一人の努力が、現地のスタッフのみならず、日本の諸教会の祈りと信仰によって支えられていることを感じました。

 

この女性のように人生を主体的に歩み出す方々が、一人でも多く生み出されることを願っています。P1010819.JPG

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