ハンガーゼロ アフリカ」とは

吉田 知基

2011年02月07日

In 自己‐defense

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パキスタン視察報告をしようしようと思いつつ、
あれよあれよと更新が遅れてしまった深爪の吉田知基です。
ついつい深爪したがり、クラシックなギター弾きたがりな今日この頃。


今回のパキスタン滞在期間の中で、私は難民キャンプを訪問する機会がありました。
政府軍とタリバン勢力との争いに巻き込まれ、家を失い、戦場と化した村を追いやられた人々が暮らしています。

パキスタンはテロ発生件数が世界一だそうです。
2010年は自爆テロ、武力攻撃、宗派抗争などの件数が2113件(1日平均約6件)発生し、
自爆テロによる死者数は1224人と過去最悪を記録。
国内には本当にたくさんの難民キャンプが存在しているわけです。

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その中でも最大級のキャンプとして有名なJalozai(ジャロザイ)難民キャンプを訪問。
なんと12万7千人もの人々がここで生活をしているわけです。
それはそれは見渡す限り果てしなく続くテントテントテントテントテント。
その光景を目の前にしたとき、人の多さ、規模の大きさにとにかく圧倒されまくり、
ただただ言葉を失ってしまいました。

CIMG6060s.JPG

区分けされたテント間の路地を車で移動していると、
二人の子どもがソフトボールくらいの石を握りながら突っ立っていました。
そうして、私の乗っている車に向かって、今まさにその石を投げようとふりかぶっていたわけです。

「えぇ~~。ちょっとちょっと~。」と心の中で猛烈に叫びながら。
私は鋭い目つきで「そんなことしたら、あかんで~」的な感じで彼らを威圧しました。
するとその子どもたちは私のすさまじい顔つきにビビったのか石をその場に投げ捨て、
逃げるようにどこかへ行ってしまいました。


このキャンプでザヒッドさんは6,000人の子どもたちを対象に、
衛生教育やスポーツを通じて彼らの心と体のケアをしているわけです。
ザヒッドさん含めスタッフの数は9人。もちろん一度に6,000人を相手にすることはできません。
月曜日から金曜日の午前10時から午後3時まで。
キャンプ内の各区域を訪問しながら、子どもたちとその時間を一緒に過ごしているのです。


家を失い。
家族を失い。
海外からの支援にひたすら頼る生活。
将来への希望を失った人々の中には絶望の果てに、
タリバン勢力へ自ら加わる人もいるそうです。


「だから私は、子どもたちに伝えたい。
 互いに信頼し、助け合うことの素晴らしさ。
 人として何が大切であるか、何を大切とすべきか」

ザヒッドさんは熱く語って下さいました。

彼は子どもたちと一緒にスポーツを楽しみながら。
また聖書に出てくるヤコブの息子・ヨセフさんの話を聞かせながら、
人生がいかに素晴らしく、価値あるものなのかを語っているそうです。


そのようなザヒッドさんの地道な活動をお聞きしながら、
私は、先ほど石を投げようとしてきた子どもたちに対してとった自分の行動を思い返し、
なんとも言えない情けない気持ちになりました。

CIMG6059s.JPG

車の中の自分と車の外の子どもたち。
同じ酸素を吸っているようで、全く違う空気を吸っていたような。
ものすごく高いところから彼らを見てしまったような。
私の目や表情から彼らは何を感じとったのでしょう...。


自己防衛という自己愛。
そこに他者への愛は全く欠けていました。
「愛されたがり」より「愛したがり」になりたい今日以来。


  『あなたがこれらのわたしの兄弟たち、
   しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは
   わたしにしたのです。』

                    (聖書 マタイ25:40)

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