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【愛知事務所】

2010年10月22日

ワトト物語 ~最終回~

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みなさんに惜しまれつつ、今日でワトト物語も涙の千秋楽です。

9月13日、ワトトたちはそれぞれのホストファミリーのお家で過ごしました。
私もバレないようにワトトになりすまし、アーメッドくん(11歳)とテンドくん(8歳)のいるお家に遊びに行きました。
おいしい夜ご飯を食べた後、ホストのお父さんが、

「さ~、今からボーリングでも行くかっ(ニヤリ)!」

と言った瞬間に、子どもたちは

「行きたい、行きたい!ボーリング行きたい!」

ともう大はしゃぎ。そしてワトトご一行様は早速車に乗り込み、ボーリング場へ向かいました。

「ボーリング楽しみだね~。アーメッドとテンドはボーリング上手なの?」

車中でこんな事を私が何気なく聞きました。すると彼らは、はにかんだような表情をして、

「う・・・うん。えっとね・・・。ところで・・・ボーリングって何なの?」


えーーー!あんなにボーリング行く事嬉しそうにしてたじゃんか!!


・・・と激しく突っ込みたくなりましたが、すぐにハッとしました。


アーメッドは幼い頃に両親をエイズで亡くしています。
テンドも幼い頃にお母さんをエイズで亡くしています。そしてお父さんもエイズにかかり、アルコール中毒になって消息不明になりました。


生きることさえ大変だった彼らに、娯楽でお金を使うなんて皆無だったはずです。
彼らはただ単純に、「家族で出かける」事がとても嬉しかったのです。
彼らのはしゃぎよう、ホストファミリーの膝に乗って甘える姿を見て、それはもう一目瞭然でした。

tendo.JPG はしゃぎまくるテンドくん


帰りの車の中で、さらにハッとさせられた事がありました。ワトトのお世話役のフランクさん(24歳)が、

「ひゅ~、疲れた。もうぼくも年だからなぁ。」

とつぶやきました。そしてすかさず私が、

「あんた何言ってんのよ!24歳なんてまだまだ若いじゃん!」

と突っ込みました。すると彼は、

「日本での24歳はまだ若いかもしれないけど、ウガンダではもう若い年じゃないんだよ。」

とサラッと私に答えましが、それは明らかに悲しそうな顔に見えました。
そうです、ウガンダの平均余命は日本より30歳以上も下回るのです。
私はその後に続ける言葉を失いました。
何て言っていいのかわからずに、ただボンヤリと車の外の窓から流れていく都会の町並みを見つめていました。

次の日のホストファミリーとのお別れの時、テンドはゴシゴシと目をこすって泣いていたそうです。
アーメッドはその日がお別れの日だと分かっていなかったようで、その夜私にこう質問してきました。

「ねぇ、今日もぼくあのお家に帰るんだよね?」
「え・・・今日は帰らないよ。」
「じゃあ、いつ帰るの?」
「アーメッド・・・あのね、もうあのお家には帰らないんだよ。」

そう私が答えた後、アーメッドは一瞬驚いた顔をして、困惑を隠すようにして笑っていましたが、目にはいっぱい涙を溜めていました。

「もう自分は将来日本にやってくるチャンスはないだろう。」

彼は自分でそう分かっていたのだと思います。

 

これらの会話は、本当に何気ないものでした。
しかし、一つ一つの会話でその背景にある彼らの厳しい生活を感じ、私は胸が痛み、とても哀しくなりました。


彼らが通ってきた辛い過去。
今なお抱えている厳しい現状。
そしてこれからも彼らを待ち受けているであろう試練。


これら全てを神様に委ね、笑顔で生きているワトトたち。

DSC01717.JPG


今年もワトトを通して、神様の愛の深さを実感したのでした。

完。

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