世界里親会

コチャバンバ州タカパリ郡チャヤ

 何世紀にもわたる伝統を受けついで生きるこどもたちと家族が、誇りをもって地域の成長に貢献していく人となるよう支援しています。

世界里親会の詳細

「世界里親会」とは経済的理由などから学校に行くことのできないこどもたちのために、家族やコミュニティを巻き込みながら、教育、健康診断、将来の自立を助ける職業訓練など、その全人的な成長を助ける活動を行っています。

学校寮&学校給食支援

コチャバンバ州タカパリ郡チャヤ

 アンデス山脈の標高4,000mに位置するチャヤ地区において、地域の分校から進級を希望する生徒たちのための学校寮を支援しています。学校寮では農業指導、コンピューターやスポーツ、保健衛生、人権についての講習会なども行い、こどもたちの成長を助けています。
  また同地区の6つの小中学校で、学校給食を提供しています。大切な栄養源となるだけでなく、こどもたちの学校へ通う楽しみの一つとなっています。

プロジェクト概要

    チャヤ地区は、ボリビア中部の標高4,000mに位置し、広大な自然に囲まれています。ボリビアの都市部が近代化していく中で、アンデス高地にある多くの農村では、インカ時代からの文化を受け継ぎ、昔と変わらない生活が続けられています。チャヤ地区もそのような地域のひとつです。人々はカラフルな民族衣装を身にまとい、昔ながらの土を固めて作ったレンガの家に住んでいます。

    チャヤ地区は標高が高く、寒冷地であるため、多様な作物が育ちにくく、栄養バランスの良い食事を摂ることは難しい現状にあります。一食一品がほとんどで、子どもたちの70%が栄養失調と報告されています。ここには1つの本校と5つの分校があり、合計600名の生徒(小学生から高校生)が学んでいます。分校は、ほとんどが小学校中学年までしかないため、それ以上に進学を希望する生徒は、唯一高校まで学べるラクヨ本校に通わなければなりません。なかには家から学校まで歩いて片道2時間以上かけて本校に通う生徒もいます。

    プロジェクト概要

    こどもたちが自然の厳しさや貧困を乗り越えて、将来へ希望を持って勉強を続けることができるように、学校寮、学校給食、農業の面から支援しています。これらの活動は、生徒たちの家族、学校教育委員会、自治体との協力の下に行われています。

    ①学校寮

    学校寮は、こどもたちが本来与えられている可能性を生かしつつ成長していくことができるように、コンピューターやスポーツ、保健衛生、権利についてのトレーニングなどが行われています。また、生徒たちは共同生活を通して、社会生活を送るために規則なども学びます。寮では農業指導にも力を入れ、生徒たちは、この地域で一般的に栽培されているジャガイモの他に、ビタミンなどを多く含む葉野菜や家畜の育て方を学んでいます。

    ② 学校給食

    チャヤ地区の6つの学校では、毎日、給食を生徒たちに配布しています。調理や配給はすべて、教育委員会と保護者たちが責任を持って行います。この給食の費用は、国際飢餓対策機構からの支援と共に、自治体や親たちの協力で賄われています。2012年には、国際飢餓対策機構からの支援なしに、自治体と親たちが、子どもたちのために責任を持って学校給食を担っていくことができるよう、段階的に、自治体への給食への責任を移譲していきます。学校給食は、子どもたちの栄養改善だけでなく、就学率の向上にも役立っています。

    ボリビア
    保護者が給食を作り、配布します

2009年1月~6月報告
    2009年1月~6月報告

     

    ①学校寮

    寮では、男の子も女の子も空き時間に洗濯をします
    寮では、男の子も女の子も空き時間に洗濯をします

    現在、合計42名(男子31名、女子11名)が、学校寮からラクヨ本校に通っています。保護者は寮費と一緒に、こどもたちが食べるジャガイモや羊肉などを提供しました。

    チャヤ地域の人々は、歯磨きや体を洗う習慣がないので、生徒たちは、寮生活の中で、歯磨きや手洗いの習慣などを学びました。

     

    生徒たちが中心となり、寮の畑でジャガイモの種まき
    生徒たちが中心となり、寮の畑でジャガイモの種まき

    また、昨年度に引き続き、生徒たちは寮の畑で、ジャガイモの他にほうれん草やレタスなどの葉野菜を育てました。多様な作物を育てて、自分たちで食べてみることで、栄養の良い食事について学んでいます。また、収穫されたジャガイモの一部は近隣のマーケットで売り、その利益を学校寮運営のために用いています。

     

    今日のメニューは、栄養価の高いビスケットとオートミール。その他に、生徒たちはジャガイモを持ち寄ります
    今日のメニューは、栄養価の高いビスケットとオートミール。
    その他に、生徒たちはジャガイモを持ち寄ります

    ②学校給食

    ラクヨ本校と5つの分校に通う約600名の生徒たちに、給食が提供されました。保護者と生徒が協力して、給食を配っています。保護者ではない、地域の青年や大人たちも、「村の子どもたちのために!」と給食プログラムに参加してくれるようになりました。2009年度からはメニューの中に、こどもたちがチャヤでの日常の食事からは摂り難い栄養素を含んだビスケットが登場し、こどもたちの大切な栄養源となっています。

     

    ③「私の夢は、すばらしい農民になること」

    ラウラさん(18歳)は昨年まで学校寮からラクヨ本校に通い、今年からはさらに上の学校にいくための専門学校に通っています。

    ラウラさんの父プリミティボさんは言います。「織物や手工芸など古くから受け継がれてきたことと、新しいことを学ぶ学校での勉強と、その両方を娘には大切にして欲しい。」

    プリミティボさんは娘が勉強を続けることに誇りをもって応援しています。ラウラさんは「今まで勉強したことを農業の中にいかしていきたい!私の夢は、そんな農民としていきていくことです」と言います。

    この地域の人々は、何世紀も以前から受け継がれてきた土地に住み、ジャガイモ畑を耕し、羊やリャマなどの家畜を育ててきました。活動を始めた頃は、こどもたちの父母を含む村の人々は、「私たちは何世代も農民として変わらない暮らしをしてきた。村のこどもたちも同じ農民になるのに、なぜ教育が必要なのか」と、こどもたちが教育を受けることに対して非協力的でした。

    それから5年が経ち、こどもたちが希望を持って一生懸命勉強する姿を見て、人々のこどもへの教育に対する意識は少しずつ変わってきました。ラウラさんの父親のように、息子だけでなく、娘が高校卒業後も勉強を続けるように励ます親たちも出てきました。

    受け継いだものを大切に守りつつ、また、同時に新しいことを学んでいく時に、こどもたちに本来与えられている可能性が広げられ、昨日より今日、今日より明日と、将来に向かって夢と希望をもって歩んでいくことができるのではないでしょうか。こどもたちが、その地域でなければならない働き人となっていくように、応援させていただいています。

    羊の群れを飼うラウラさん
    羊の群れを飼うラウラさん