

当機構はシシュ小児専門病院と同病院に併設する小児治癒センターへの支援を行ってきましたが、極度の栄養不良の子どもたちを救うという当初の目的を達成したとして、この2008年6月末をもって20年間の働きを終了いたします。
これまで両施設へは、多くの支援者の方々、特に地球型募金箱を通して(1988年~2007年まで)、またキリングループ労働組合協議会の皆様から継続支援をいただいてきたことを、ここに改めて感謝をいたします。
バングラデシュの首都ダッカ市内にある小児専門病院「シシュ・ホスピタル」 は、国内有数の小児専門病院として、貧しい人々のためには無料で治療を行っています。

ここにはスラムだけでなく地方の農村部からも、栄養失調となった多くの乳幼児が毎日運び込まれています。
年令平均体重の半分しかない子どもや、栄養失調のため下痢や嘔吐、浮腫、赤痢、皮膚病などを併発する子どもなど、運び込まれたときには危機的な状態となっている場合がほとんどです。
栄養失調病棟では栄養失調状態から自力で食料を取れるようになるまでの一連の必要な治療が行われています。
また、この小児病院に併設される「小児治癒センター」は子どもに付き添う母親や家族、退院後もしばらく外来で治療をうける必要がある子どもの宿泊施設として利用されています。ここでは宿泊と食事が提供されるだけでなく、母親に対して基礎的な保健や栄養に関する学びも提供され、親として子どもをどのように守り育ててゆくかを学んでいます。
ここ数年、シシュ小児専門病院に入院する子どもたちに変化が出てきています。これまでは貧困ゆえの極度の栄養不良というケースがほとんどであったのが、近年はサラセミア(地中海貧血)など、病気そのものと闘うために入院する子どもたちが増えているのです。
現在、バングラデシュの5歳未満児死亡率は20年前のそれと比べて3分の1に減少。これは当機構を含む様々な草の根レベルでなされた貧困解消の取り組みが実を結んだ表れと言えます。当機構は「いのちの危機に対する緊急援助」と捉えて両施設への支援を継続してきましたが、現状を踏まえ、更に必要のある地域での働きに移ることとしました。
